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サン劇場 Sun Theatre ヤラビル Yallaville  


2023年4月2日(日) 従来版
サン劇場 Sun Theatre
ヤラビル yarraville
ウィリアムズタウン線 Williamstown Line
メルボルン Melbourne
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サン劇場は、1938年にオープンした。シングルスクリーンで1050席の映画館であり、この地区では一番の豪華さであった。毎週土曜日はサン劇場は満席であり、予約事務所と切符売り場は、観衆でごったがえした。

撮影データ Canon EOS 5D MarkⅡ 絞り優先AE 評価測光 1/500 絞りF9.0 ISO感度 125 露出補正 太陽光 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L 2023年1月17日11:49 撮影:板屋雅博


現在のサン劇場の本売り場は当初はキャンディ売り場であった。今日では、8つの小型映画館にそれぞれ数百の観客が入っている。この映画館がユニークなのは乳母車室があることである。各乳母車には番号が与えられ、お子さんが無き始めると、映画スクリーンにその番号が浮かび上がることになっていた。50年代から60年代にはテレビは流行となり、観客数は減少した。ヤラビルに流入した新しい移民者の為に、サン劇場は60年代にはギリシャ映画館となった。1971年にサン劇場は、Cosmopolitan Motion Pictures社に売却されギリシャ語の映画を上映した。ヤラビルに流入した新しい移民者の為に、サン劇場は60年代にはギリシャ映画館となった。1982年にトイレの衛生や、カーペットの汚れの為に、政府健康局( Department of Public Health )によって閉鎖となった。



1986年にメルボルンの3名のビジネスマンに売却され結婚式受付センターになった。1988年には、Mr John Ashleyに売却され、劇場はホーム改築センターに改造を計画されたが、マリビノン市の歴史的建物保存委員会と同市(Historic Building Council and City of Maribyrnong)によって否決された。1995年に現在のオーナーが購入するまで20年以上、放置されてきた。そのため、建物は荒れ放題になり、当初のアールデコ装飾も大幅に傷ついていた。1995年にサン劇場は、MGS Properties Pty Ltdに26.5万ドルで売却された。MGS社は、映画産業に1990年代から乗り出していた。同社は、建物の保存と改築に35万ドルと2年半をかけた。


新しいオーナー達は1998年から2003年までメルボルンの最も流行した映画会社と協定して、建物に改修を加えて、過去の素晴らしい状態に復旧した。巨大な映画スクリーンは、4つのスクリーン部屋に丁寧に分割され、更に4部屋が加えられた。8つのスクリーンを持つ建設当初のアールデコ様式を持つ映画館に生まれ変わり、最新のハリウッド映画やオーストラリア映画、世界中の映画を上映した。ヤラビルのサン劇場は、メルボルンの興業主(promoter)EC(Son) Yeomansの四番目の映画館として1938年4月30日にフッツクレイ市のCr Free Goodが出席してオープンした。建物は、Cowper, Murphy & Appleford事務所が設計した。建設は、Hansen and Yunkenで費用は、£25,000であったNorma Shearer、Joan Crawford、Myrna Loy、Clark Gable、Robert Taylorなどから祝意の電報が届いた。最初の映画は、Jeanette MacDonaldとNelson Eddyが主演するMaytimeであった。


流線形(streamlined)の近代的なファサードは、太陽をモチーフとして当時の衝撃的(striking)な、またオリジナルの外装デザインであった。
夜には、正面の階段状のファサード中央部のタワーは、ナトリウム充填チュウブによってチカチカと赤や金色の閃光を放つ太陽の様に、あふれる光で照明された。ネオンの光は、最上部にあるセメント部分をカットした劇場の名前サインを照明した。映画館の内装もまた素晴らしいものであった。



サン劇場は、独立したロビー入り口(foyer entrance)から少し高く位置に設置された座席(elevated seats)にアプローチできるように、放射線状の床形状を持ったメルボルンで最初の映画館であった。上映場(auditorium)は、装飾された天井(ornate ceiling)、ハニカム構造(honeycomb diamond)、拡散された内部照明(diffused interior lightin)などの内部装飾があった。大きな入り口には、通常の入場券売り場、予約事務所、赤緑黒の異なる色調の人造大理石(terrazzo floor)、サン劇場の紋章が刻まれた(insignia inscribe)銅製のストライプ(brass strips)などがあった。


サン劇場は、内装外装の共に、ビクトリアで残存するモダン様式(Moderne style)が明確に表れている(articulated )の数少ない劇場のひとつである。
映画という西部地区市民の新しいアトラクションとして意識的に(consciously)建設されたサン劇場は、1930年代から40年代にピークに達した社会の娯楽(entertainment)の社会遺産である。サン劇場は、ヤオマン一族が1960年代に売り渡した不動産の中で、現在でも民間が所有している数少ない事例である。



建築:1939年
建築期:Interwar
建築スタイル:Art-deco, Modern
建築家:Cowper, Murphy & Appleford
Christopher Alfred Cowper (1868-1954)
Victoria Heritage Register:H0679





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