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カールトンガーデントップ

ダミーカー Dammy Car ケーブルトラム Cable Tram

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2009年10月7日(水)
ダミーカー Dammy Car
ケーブルトラム Cable Tram
メルボルン博物館
Melbourne Museum
カールトン公園 Carlton Garden
メルボルン Melbourne
この場所の地図Google Map

今日の天気は、快晴、時々、曇り。
今日は、昼間でも14度ほどの寒さであった。週末にかけて好天気が続く予定。

Canon EOS 5D MarkU絞り優先 評価測光 絞りF5.6 1/100秒 ISO感度 1250 AWB 画質圧縮率 CR2
レンズ EF24-70mm f/2.8 USM


 メルボルンの歴史の中で、画期的なものは、たくさんあるが、その中でもナンバーワンは、このケーブルトラムシステムだ。 
メルボルンには、17ルートのトラム路線があり、総延長距離は100kmを超えて、世界最大のケーブルトラム網であった。電気が無い時代に世界最大のケーブルシステムを当時の先進世界であったヨーロッパの反対側のメルボルンで作り上げたのは、ゴールドラッシュによる経済的な背景があったから。
写真は、1885年11月11日に開業したメルボルンで最初のケーブルトラムライン、スペンサー通り-リッチモンドトラム線を復元したもの。スペンサー通り、バーク通り、フリンダース駅、ウェリントン通り、ブリッジ通り、ホーソン橋(ヤラ川)、リッチモンドという路線であった。ケーブルを駆動するパワーハウスは、ブリッジ通りとホドル通りの交差点にあった。トラム線路は、4' 8 1/2"幅のゲージ。

 ケーブルトラムは、運転手が乗るDummy Car(Grip Car, Tow Unit 16Feet, 3トン)と乗客が乗るTrailer Car(Saloon 22 Feet, 2.5トン)から成る。ダミーカーにも座席はあったが、窓が無い為に雨が直接に降り込んだので、主に男性が乗った。女性や子供は、トレーラーカーに乗った。ケーブルトラムの速度は、時速10kmほどであったので、男性は飛び乗ることも出来た。

このダミーカーは、ダブルエンド方式、シングルジョーグリップ式のシステム。


 パワーハウスで駆動されたケーブルは、道路の地下に掘られた穴の中にパイプを通した中を走る。
ケーブルトラム操作の要の機構は、この写真の鋳物製の構造にある。運転手(grip man)は、この機構の操作をする。ケーブルは、機構の一番下の部分を走っている。トラムを停めるためには、中央のレバーを前に倒してケーブルのグリップを離す。ケーブルは、機構の前後についているプーリーの上を走っているが、グリップされてないので、トラムカーには駆動がかからない。更に、グリップマンは、ブレーキを引いてトラムカーを停止させる。
逆に走る際には、ブレーキを離して、駆動レバーを引いてグリップでケーブルをつかんで走りだす。徐々にスピードアップをするのではなく、一定の速度で走っているケーブを突然つかむので、ケーブルトラムにはかなりのショックが毎回、あった。

 ケーブルトラム、ダミーカーの先頭部分。この場所にもベンチが作ってあり、窓が無く風が直接に顔や体にかかるので、夏は爽快感あふれる乗り物であった。特に男の子には格好の良い憧れの乗り物であった。
ダミーカーの運転手グリップマンは、トラムシステムの全てとルートの全てを熟知している必要があり、ベテランのエンジニアだけが馴れる専門職であった。
全てが機械式であるので、消耗も激しくシステムのメンテナンスなどもたいへんな人手を要した。

ノースメルボルンエンジンハウス

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