メルボルン歴史散歩の第17回は、レディ セントキルダ Lady St Kildal 1841年の話だ。
1841年7月、メルボルン湾(Port Philllip Bay)に1船の美しい帆船が入港してきた。
英国のレディセントキルダ号(Lady St Kilda)だ。
レディセントキルダ号の持ち主は、英国デボンシャーの貴族トマス・ダイク・アクランド卿(Tomas Dyke Acland)と云う。
レディセントキルダ号は、メルボルン湾をひとまわりした後、セントキルダの海岸に錨を降ろした。
トマス・ダイク・アクランド卿は、クルーと共に、手漕ぎボートで海岸へ上陸し、その後、人口4000名の新興の都会、メルボルンへ向かった。
初代総督チャールズ・ラトローブは、トマス・ダイク・アクランド卿を歓待し、記念として上陸した場所をセントキルダ(St Kilda)と名付けた。
またセントキルダの中心部の通りをアクランド通り(Acland Street)と名付けた。
(セントキルダ桟橋のキオスク。 右側は、ウォーターブレイク。ここにたくさんのペンギンが住んでいる。)
レディセントキルダの名前は、、スコットランドのヘブリデス諸島のセントキルダ島から来ている。
セントキルダ諸島は、英国のスコットランドに属しており世界遺産に登録されている。
セントキルダ諸島に聖人がいたという記録は残っていないのでセントという言葉は、他の単語が変化したと思われる。
(セントキルダ桟橋 全景。昔は移民受け入れの桟橋でもあった。)
St Kilda界隈は、1839年頃、Ben Baxterという人物が牛の放牧のために住みついた。
この辺りは、水深が比較的深く、上陸に適した場所であり、1840年には、簡単な桟橋が作られ、メルボルンで最初の検疫の場所となった。
この桟橋が、現在のセントキルダ桟橋の初代である。
(現在は、観光用となっていて訪れる人が絶えない。)
1853年には、セントキルダ桟橋会社が作られ、本格的に運用を開始した。
セントキルダからヤラ川を経てメルボルンまでの帆船や汽船の運行が始まった。
1959年には、セントキルダ市によって新しい桟橋が建設された。
1883年頃に61m波きり桟橋が建設され、本体も700mに延長され現在のようなL字型の桟橋となった。
『オゾン(Ozone)』、『ハイジーア(Hygeia)』、『ウィーロナ(Weerona)』の3船の観光汽船が1949年まで運航された。
(セントキルダ桟橋、ヨットクラブ。左側奥にポートメルボルン桟橋が見える。)
メルボルンには、ウィリアムズタウン、ポートメルボルン、セントキルダの3本の桟橋があった。
ウィリアムズタウンとポートメルボルンが移民の受け入れ、貿易、軍用に使用されたのに対して、セントキルダは、観光用に主に使用された。
また海外からの貴賓の受け入れにも使われた。
(セントキルダ灯台。セントキルダヨットハーバーがある。)
1901年のオーストラリアが植民地から独立してオーストラリア連邦国となった際には、後のキングジョージ5世英国国王、マリー女王などもセントキルダ桟橋に到着された。
セントキルダ桟橋の先端に建つキオスクは、1904年に建築された。
もともとの名前は、パーラーのパビリオン(Parrer's Pavillion)と云う。
1930年代には、カービーのキオスク(Kirby's )と名前が変わった。
2003年9月に放火により、残念ながら焼失したが、2006年3月に再オープンした。
(左側奥には、ウィリアムズタウン桟橋がある。中央部には、ポートメルボルンのステーションピアがある。
セントキルダ桟橋と合わせて、メルボルンの3つの桟橋が見えている。)
セントキルダには、歴史的な場所がいくつもある。
@ ルナパーク 1912年開業の世界で最も古い遊園地のひとつ。特に木製のジェットコースターは、世界最古。
A パレス劇場 1914年開業。メルボルンのアールデコ建設を代表する建物。
B エスプラネードホテル (エスピー)1878年建設。メルボルンのミュージック史に名を残す名ステージ。
C セントキルダシーバス 初代は1858年に建てられた英国ゆかりの海水浴場。
D 豪州第二の鉄道路線 1857年 建設。 フリンダース−セントキルダ線 (現96番トラム)
E カタニ公園、カタニの時計台 設計士 カルロ・カタニを記念する公園と碑。
***********メルボルンの問題集*********
今回の質問。
1)売上でオーストラリアで最大のデパートはどこか?
@マイヤー
Aデビッドジョーンズ
2)マイヤーの本社はどこか?
@シドニー
Aメルボルン
3)デビッドジョーンズの本社はどこか?
@シドニー
Aメルボルン
前回の質問の回答。
1)下記は、オーストラリアの主要な新聞だが、この中で、メルボルンに本社を置く新聞社はどこか?
@エイジ The Age Bヘラルドサン Herald Sunの2誌。
2)3誌の中で、平日の販売が多いのはどの順番か?
Bヘラルドサン Herald Sun @エイジ The Age Aオーストラリアン The
Australianの順番。
参考文献
メルボルンの歴史 Wikipedia メルボルンの初期の歴史 HISTORICAL TIMELINE
メルボルン歴史散歩の管理人 イタさん(Mike Itaya) powered by
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