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2012AFL グランドファイナルシリーズ

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2012年9月15日(土)
2012AFL グランドファイナルシリーズ
AFL Grand Final
AFL オーストラリアンフットボール
AFL Australian Football
MCG メルボルン・クリケット・グランド
メルボルン Melbourne
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メルボルンは、現在、肌寒い春先だが、1年で一番熱い月を迎えている。AFLのファイナルシリーズが行われている。今年は、ホーソン・ホークスが一位でファイナルシリーズへ進んでいる。イタさんの日豪プレス紙9月号から。
撮影データ Canon EOS 40D 絞り優先AE 評価測光 絞り13.0 200/秒 ISO感度 200 露出補正 オート JPG レンズ EF-S17-85 mm f/4-5.6 IS
2008年9月27日 板屋雅博 撮影

今年のAFLグランドファイナル(GF)は、鳥たちの戦いとなる!?

優勝本命チーム ホーソンのファン

  ラウンド21時点では、シドニー・スワンズが4敗。アデレード・クロウズ、コリンウッド・マグパイズ、ホーソン・ホークスの3チームが5敗で並んでいる。ほぼこの4チームに絞られたと云ってよい。4チームのニックネームは白鳥、からす、マグパイ、鷹。2012年AFLは、鳥たちの戦いだ。AFLのGFは、ビクトリア州全体がお祭りと云って良い雰囲気に包まれる。ファイナルシリーズが行われる9月には、選挙など重要な政治日程はありえないし、社会の主な行事は、AFL優先で組まれると云って良い。豪州連邦政府のジュリアギラード首相は、ウェスタンブルドッグスの熱狂的なファンで、毎年GFにはMCGに参観に訪れる。州首相のテッドベイリューは、ジローン・キャッツのサポーターだ。今年のGFでの優勝チームの予想は、非常に難しい。コリンウッドとホーソンのがんばりによるが、順当に進めば今年の優勝杯は、ビクトリア州から去る可能性が高い。

優勝本命チーム ホーソンのファン

 例年では、トップの1チーム又は2チームが、下位チームを大きく引き離すのがいつものパターン。2011年は、コリンウッド・マグパイズが独走して、ジーロン・キャッツが追うという展開で、筆者の予想どおりジーロンが逆転してGFを制した。2010年も、コリンウッドとジーロンの2強の戦いであったが、GFではセントキルダが割って入り、GFを2度戦うという激戦の末にコリンウッドが勝利。2009年は、セントキルダとジーロンの2強の戦いの結果、ジーロンが優勝している。

ところが、今年は、1位シドニーでさえ4敗。アデレード、コリンウッド、ホーソンは5敗もしている。非常に予測は難しいが、この数年のチーム力を総合すると、シドニーが実力的に上で優勝の本命。しかし例年ハプニングが起こることまで考慮すると、コリンウッドが逆転優勝すると筆者は予想したい。

優勝本命チーム ホーソンのファン

  AFLの現状
チーム数は、今年1チームが増えて18チームと2年ぶりに偶数となった。
昨年は、クインズランド州の第二チーム・ゴールドコースト・サンズ、今年は、NSW州の第二チーム・グレーターウェスタン・シドニーが新規加入し、益々、AFLが国技として全豪に広がっている。
1リーグで18チームのプロスポーツは世界的にも珍しい。ビクトリア州10チーム、南豪州、西豪州、クインズランド州、NSW州に各2チーム。バランスが取れた構成になってきたが、ビクトリア州に編重している状況は変わらない。

優勝本命チーム ホーソンのファン?
この娘は、他チームのユニフォームを着てスタディアム周辺で見かけるので、ファンではないと思われる。

  主なルール
1チーム18名で、楕円形のグラウンドで戦う。AFLのグラウンドは、サッカーやラグビーの2倍以上の広さがあり、大男たちが広いグラウンドを縦横無尽に走り回るところが最大の魅力。1チーム18名というのも他の球技には無い。メルボルン・クリケット・グラウンド(MCG)で毎年、GFが行われる。他州のチームどうしのGFになってもこれは変わらない。他州のチームからは当然、反対論が出ているが、多数決となるとビクトリアの10チームによって必ず否決される。
1QTR20分x4QTRだが、タイムアウトの時間があり1QTRはだいたい25分程度。
得点は、4本のゴールポストがあり、中央部に入れると6点のゴール。両サイドに入れると1点でビハインドと呼ばれる。ゴールの際、アンパイアが両手の人差し指を頭上から前に降ろす動作がコミカルで注目点。ラグビーと同じ楕円形のボールをゴールに蹴りいれる。転がってもよいし、ダイレクトで蹴りいれても良い.


  遠距離からのゴールは、放物線を描いてゴールすると爽快感がある。
チームのヒーローであるキッカーは、シドニーのルイス・ジェッタ、アデレードのテイラー・ウォーカー、コリウッドのトラビス・クローク、ホーソンのランス・グランクリン。中でもランス・フランクリンは、最もゴール数が多い選手に与えられるコールマン賞に2008年と昨年の2度輝いたAFLを代表するゴールキッカーで、今年も有力候補。ランス・フランクリンのゴールキック次第ではホークスの逆転GF優勝も十分にあり得る。
ゲーム
アンパイアがボールを地面叩きつけ、バウンスと云って強く跳ね上がったボールを両チームのラックマンが奪い合う。ラックマンは、各チームにひとり。背が高くフィジカルに強くパワーがあり、持続力もあるというチーム総合力No1の選手が選ばれる。平均して2m100kgの巨漢たちだ。

対抗馬シドニースワンズのファン

 シドニーのシェーン・マムフォード、アデレードのサム・ジェイコブス、コリンウッドのダレン・ジョリー、ホーソンのマックス・ベイリーなど。特にダレン・ジョリーは、かつてスワンズとコリンウッドでGF優勝チームのラックマンを務めた名選手。ラックマンがバウンスされたボールを如何に獲得するかでボールの行方は大きく変わり、ゲーム構築のキーマンと云ってよい。
ルールの大きな特徴は、オフサイドが無い点。長距離キックで前方のフォワードがボールをフェアキャッチするとキャッチしたゴール前からフリーキックが出来るので、簡単に6点が入る。100点を超すゲームが多いのはこの為だ。
高く舞い上がったボールをキャッチするため、ハイジャンプが多く、他の選手の肩や頭を利用して更に高くジャンプする。高い位置での空中戦もAFLの魅力だ。ファイナルシリーズとグランドファイナル8月でレギュラーシーズンが終了し、9月にはファイナルシリーズが行われる。
対抗馬シドニースワンズのファン

 全18チームのうち、上位8チームがファイナルシリーズに進む。全チームに優勝の可能性があるが、上位チームほど有利だが、トップ2チームが実は断然有利な構造になっている。上位4チームは負けても下位4チームの勝者との敗者復活戦に回れる。上位チームのホームグランドで戦う為、移動による疲れが少なく観客が味方であるなどの利点がある。今年は、シドニー、アデレード、パースのチームがファイナルにいるため移動距離も勝敗の大事な要素となる。現在の順位で最後まで行った場合は、初戦の戦いは、1位シドニー対4位ホーソン(シドニー・クリケットグラウンドSCG)、2位アデレード対3位コリンウッド(アデレード・フットボールパークAAMI)となる。負けたチームは敗者復活戦へ回るため、この初戦で勝った2チームがGFへ勝ち進む公算が高い。

シドニースワンズ、キャプテンのアダム・グーズとガールフレンド

  簡単に上位4チームを紹介する 
シドニースワンズ 本拠地SCG
発祥は、サウスメルボルン、1982年にシドニーに経済的な理由で移動。今でもサウスメルボルンに行くとスワンズの旗を立てている家を見かける。優勝回数はサウスメルボルンで3回、シドニーで1回(2005年)だが、この5年ほどは上位に食い込んできている。注目の選手は、キャプテンのアダム・グーズ。アボリジニ出身の独特の風貌で、チームを引っ張るベテランで、スワンズ躍進の立役者。ジョシュ・ケネディを中心にした破壊力に定評がある。現在のところGF優勝の最有力候補

大穴コリンウッドのファン




  アデレード・クロウズ 本拠地AAMIスタディアム優勝回数は、2回(1997年、1998年)1990年に結成された比較的若いチーム。ファイナルシリーズ参加の常連だが、昨年、一昨年は下位に沈んでいた。現在は2位だが、GF優勝の可能性は小さいと筆者は見る。注目選手は、キッカーのテイラーウォーカー、スコット・トンプソン
コリンウッド・マグパイズ 本拠地 MCG
愛称のマグパイは、オーストラリアでどこにでも見られる愛嬌がある鳥だ。ユニフォームは白黒の縦縞。AFLの中で最もファンの数が多く、また熱狂的なファンが多いので有名。日本人もコリンウッドファンが多い。
優勝回数は、16回。一昨年、10年ぶりにGF優勝して、最多優勝回数に並んだ。昨年は、シーズンをダントツの1位通過して大本命と見られたが、最後に試合巧者のジロン・キャッツにひっくり返されて涙を飲んだ。
注目選手は、昨年のブロウンローメダル受賞のデーン・スワン

大穴コリンウッドのファン

 ホーソン・ホークス 本拠地MCG。タスマニア州ロンセストン市のオーロラ・スタジアムを第二のホームグラウンドとしている。
優勝回数10回の古豪だが、2008年の優勝は、17年ぶりでファンを熱狂させた。
ユニホームの茶色と黄色の縦じまには、タスマニアの大きな文字が光る。
中心選手は、キャプテンのルーク・ホッジだが、人気では、No1キッカーのランス・グランクリン。

2011年のグランドファイナル


 メルボルン市内は、GF一色に染まる。贔屓のチームのマフラー、ジャケットなどのグッヅに身を固めた子供、ファミリーが、町を歩く。経済会でも応援するチームのネクタイをしたビジネスマンはザラに見かける。メルボルンではビジネスの際に、AFLの話題から入るのは常識。

9月23日(日)VFL TACカップGF エティハッド・スタディアム
AFLの下部組織VFLの優勝決定戦。18歳以下で、AFL候補が活躍する。未来のAFLの若きスターたちが見られる。



2011年のグランドファイナル

 9月24日(月) ブロウンローメダル授賞式は、午前10時からフェデレーションスクエアで選手のパレードが予定。授賞式は、午後7時からクラウン・カジノのパラディウムホール。午後5時からアトリウムのエントランスに敷かれたブルーカーペットで入場が始まるが、選手よりも美人揃いの奥様、ガールフレンドのモデル顔負けの豪華な宝石とファッションに注目が集まり、テレビ・メディアのインタビューが行われる。一般の人も見学できるが3時頃から場所取りをすること。ブラウンロー・メダルはAFLの数ある賞の中でも最も権威があり、MVPに加えてフェア・プレーが要求される為、受賞はかなり難しい。今年の受賞の本命は、コリンウッドのミッドフィルダー、スコット・ペンデルブリー。対抗馬としてアデレードのスコット・トンプソン、シドニーのジョシュ・ケネディー。2年連続でコリンウッド勢が獲得するかどうかが注目。全豪でテレビ中継される。 

GF前夜のフッディーショー

  27日(木)、28日(金)の夜7時からは、メルボルンっ子の一番好きなテレビ番組『フッティー・ショー』が、市内フェデレーション・スクエアから生中継される。
 28日(金)の朝7時からは、同じくフェデレーション・スクエアから、朝のテレビ
番組『サンライズ』が例年、生中継される。
 28日(金)の午後12時からは、GFの両チームによるパレードがメルボルン市内を通って旧財務省ビルまで行われる。11時ごろからスワンストン通りとコリンズ・ストリートに行こう。コリンズ通りに沿って、スプリング通りに近い場所がお勧め。
29日(土)AFL2012GF 午後2時半からMCGにてキックオフ
フェデレーションスクエアとMCG外の巨大スクリーンに生中継されるので、ビールを片手に声援しよう。GFウィーク:午後6時からフェデレーションスクエアで優勝チームがファンにお披露目。たいへんな数の人が集まるので、GF終了直後には向かった方が良い。
GF前夜のフッディーショー

   30日(日) 優勝チームファン祝賀会 時間は昼前から午後3時まで。各チームのホームグラウンドで行われる。場所、時間などは、当日の新聞又はチームのサイトに掲載される。選手たちの話もたっぷり聞けるし、選手と一緒に写真を撮ったりもできる。コリンウッドは、メルボルン・パークのゴッシュズ・パドック、ホーソン・ホークスは、グレンフェリーオーバルなど。肝心のGFの入場券だが、スポンサーのトヨタ幹部と知り合いになるなど、よほどのコネがないと入手は不可能。それは一般のメルボルンっ子も同じでテレビ観戦をしながら家族、知人、友人とBBQを楽しむのが一般的。豪州を代表する国技AFLを楽しむためには、贔屓のチームを作り、友人たちと一緒に盛り上がることがこつ。ルールと有名選手を多少覚えて、大いに楽しもう。

2011年GF優勝のジロンキャッツ

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