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テニスクラシック 2010年  9月号

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Aussie Press (9月号:7月10日締切

タイトル:
オーストラリアのテニス雑誌事情


オーストラリアのテニス雑誌は、日本とはかなり事情が異なっている。
雑誌の販売店や、スポーツ雑誌全体の質もかなり異なっている。
今回は、オーストラリアのテニス雑誌事情について紹介しよう。

雑誌は、本ではない?

実のところ週刊誌、月刊誌などの雑誌(マガジン類)は、空港を除くと本屋(ブックショップ)では売っていない!! 雑誌は、ニューススタンドといわれる街角のショップで販売されている。
雑誌は、本屋では扱うべきものではないという祖国英国からの伝統?があると思われる。
本屋で雑誌が売っていない理由や背景を知人で学歴があるオージー数人に聞いてみたが、意識もしていないようで、逆にびっくりされた。

オーストラリアンテニスマガジン誌の1誌独占。

ゴルフ、サッカー、ラグビー、オーストラリアンフットボール、自転車、ボート・ヨット、自動車レースなどが読者が多い人気スポーツで、それぞれ2−3誌がある。
残念ながらテニスは、オーストラリアンテニスマガジン誌の1誌のみ。ページ数は、84ページで、分厚いテニスクラシックに比べるとかなり薄い。値段は、$7.5(550円ほど)。
人口、2千万人のオーストラリアなので、1誌で十分なのかもしれない。
雑誌は手軽に買えるものではないので、郵送で定期購買するのが一般的。

オーストラリアのテニス雑誌は、
スタープレーヤーのゴシップの話題が花盛り!!


テニスクラシックなど日本のテニス雑誌は、テニステクニック向上を目指した技術のページとギア、ウェア、グッヅなどの記事や、テニスギア各社の宣伝が満載されている。
表紙のタイトルをざっと見ただけでも判るが広い意味でのテニステクニックは、日本のテニス雑誌の中心的な話題と云っても良いだろう。
オーストラリアの雑誌では何が中心的な話題か? 月刊誌オーストラリアンテニスマガジン誌(2009年1月号―7月号)を調べてみた。
話題の第一位は、フェデラー、ナダル、シャラポアなど世界のスタープレーヤー、トッププレーヤーのニュース。4大大会を中心としてデビスカップ、フェドカップ、ATP・WTAツアーでの活躍ぶりや、怪我などの動静を伝えた記事だ。もちろんレイトン・ヒューイット、エレナ・ドキッチなどオーストラリア選手の活躍も大きな話題のひとつ。
スタープレーヤーには、往年のトッププレーヤーであったアンドレ・アガシ、シュテフィ・グラフ夫妻、クリス・エバート、グレッグ・ノーマン夫妻なども含まれる。ホワイトシャークことグレッグ・ノーマンは、オーストラリアの富豪で人気ゴルファーであり新聞、雑誌への登場が多い。
オーストラリアは、英語という欧米と共通の言葉を使っており、世界からのニュースが直接、入ってきて違和感なく受け入れられることも欧米のニュースが多い理由だ。
またオーストラリアの移民の多くは、英国などヨーロッパが主流であり、祖国のプレーヤーが活躍するヨーロッパの大会には関心が高い。

第二位は、ゴシップ。世界のスタープレーヤーたちがパーティや、ファンクション、イベントなどでの写真を中心にした記事が一番、目立つトップ・カラーページにある。ファンクション(セレモニーなど)での服装も大きな話題だ。
世界のスタープレーヤー、トッププレーヤーのゴシップを含めた記事で雑誌全体の6−7割を占めている。オーストラリアの読者の一番の関心事は、世界のプレーヤーたちだと云える。

第三位は、ローカルクラブや青少年の大会などの紹介や結果など。全体の20%ほどのページを占めている。アジアのページというのもあり5月号では錦織圭が2008年の若きスターとして取り上げられた。

オーストラリアのテニスファンは、
テニス技術に無関心?

ニステクニックについての記事は、実はほとんどない。カラーで2−3ページがある程度だ。
テニス技術についての記事の違いが日本とオーストラリアの最も大きな違いのひとつと言っても良い。多くのスポーツで技術に関する限り日本は世界のトップに君臨している。しかし技術だけでは世界の
トップになれないことは、オリンピックやワールドカップでの実績が示している。

テニスラケットや、ボール、ストリングなどのテニスの中心的なギアの新製品の紹介や解説もほとんど無い。テニスシューズ、ウェア、小物などの紹介は皆目無しという状態だ。
実はテニスコートでどんなラケットやボールを使い、どういうウェアを着ているか。どういう靴をはいているか。などは、ほとんど話題にならない。仲間うちでの話題にはなっても雑誌としての話題にはならない。それはつまりオージーがそういう方面に興味が少ないということだ。

テニスファッションは、
テニス前後のファッション!?


世界のスタープレーヤーのイベント、パーティ、セレモニーでのドレスアップしたファッションは毎号登場する。プレー中ではシャラポアやセレナ・ウィリアムスの派手なファッションが目出つ。
テニスファッションとはいうのは、テニスの前後のファッションが気になっているようで、肝心のテニスの際のファッションは、あまり関心が無い。 
パブリックゴルフ場で、サンダル履きでゴルフをやっている人を普通に見かけるが、同じような感覚だろう。更にいうとパーティなどの際にドレスで着飾った若い娘さんたちは、一杯飲むと直ぐにハイヒールを脱いで、裸足で街中を歩いているのがオーストラリアだ。 
スポーツを始める際に、まずは道具からというのは日本であって、オージーには当てはまらない。

テニス雑誌と云ってもオーストラリアと日本ではたいへんな違いがあるのがお判り頂けたと思う。
 ひとことで言うと技術系中心の日本、スタープレーヤーが中心のオーストラリアと云えるだろう。
オーストラリアン・テニスマガジン誌には、毎号、スター選手のポスターがおまけでついてくるが、その特徴を良く表していると思える。

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