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2015全豪オープン

全豪オープン 錦織の優勝の行方

メルボルン百景トップ

2015年1月1日(木)
全豪オープン 2015
Australian Open Tennis
メルボルンパーク Melbourne Park
メルボルン
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今年の全豪オープン本戦は、例年より1週間遅く1月19日から始まる。日豪プレス紙1月号に寄稿した筆者イタさんの記事を記載する。筆者も1月19日よりメルボルンに入ってして豪州オープンを撮影、取材する。

撮影データ Canon EOS 5D シャッター速度優先AE スポット測光 1/3200 絞りF2.8 ISO感度 160 露出補正-1/3 くもり JPG レンズ EF 400mm f/2.8L USM +1.4x
2014年1月14日10:25 板屋雅博撮影

 2015年全豪オープンの見どころ

2015年4大大会グランドスラム(GS)の第一戦、全豪オープンは、メルボルン市内のメルボルンパークで1月19日から2月1日まで行われる。

今年最大の焦点は錦織のグランドスラム初優勝はなるか? 錦織と対するベテラン勢と新鋭勢との戦いに興味が集中する。ナダル、ジョコビッチ、フェデラー、マレーの4強もまだ健在だ。昨年、全豪を制したワウリンカ、全米の覇者チリッチと新星も現れ、男子は大幅に勢力図が変化している。女子では依然としてセリーナが強く、シャラポアも復活している。
日本勢の男子では伊藤竜馬、添田豪、女子では奈良くるみ、伊達公子の本戦出場が予定されている。



  2004年からの10年はロジャー・フェデラー(スイス:33歳、世界ランク2位)、
ラファエル・ナダル(スペイン:28歳、3位)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア:27歳、1位)、アンディ・マレー(英国:27歳、5位)がGSの優勝を分けてきた。ところが昨年は大きな変化が起きた。初戦の全豪ではスタン・ワウリンカ(スイス:29歳、4位)がGS初優勝、全米でもマリン・チリッチ(クロアチア:26歳、9位)が錦織を破ってGS初優勝した。GSの決勝戦で4強のいずれかが出ていないのは2005年の全豪以来のことであり、世代交代が進みつつあることを世界に印象付けた。


 その全米で惜しくも準優勝したのは錦織圭(島根県:24歳)だ。2014 年1月の世界ランクは17位で始まったこの年は錦織に取って大きく成長した年であった。
全豪では16強入りし、4回戦でのナダル戦でストレート負けだったものの大接戦を演じて世界トップとの戦いに自信を持ち、その後の戦いに大きな影響を与えた。
2月の全米国際インドアテニス大会では優勝しツアー通算4勝目とした。4月のバルセロナ・オープンで優勝ししツアー通算5勝目、今季2度目の優勝を果たした。(4月末世界12位)8月の全米オープンでは、第三シードのワウリンカ、第一シードのノバク・ジョコビッチを破って決勝へ進出した。決勝ではチリッチにストレート負けしたものの、GSでの決勝戦進出は日本人及びアジア人として初めての快挙であり、世界に錦織圭の名前を大きくアピールした。(9月末世界7位)

 9月のマレーシア・オープンで優勝しシーズン3勝目、ツアー通算6勝目を達成し、9月29日付で発表されたランキングでは自己最高位を更新する7位に浮上した。
2週連続出場となりジャパン・オープンでは決勝で第3シードのミロシュ・ラオニッチ(スイス:24歳)と対戦し2年ぶり2度目の優勝を果たした。2週連続の大会制覇となり日本男女を含めても初の快挙となり10月6日発表のランキングでは再び自己最高位を更新する6位となった。
10月のBNPパリバ・マスターズ準々決勝で世界5位(10月24日)のダビド・フェレールに勝利してアジア男子初のATPワールドツアー・ファイナルに出場権を獲得した。

 2014年世界ランキングでGS全米オープン準優勝などで世界第5位の成績でアジア出身男子初のATPワールドツアー・ファイナル出場が決まった。
世界ランクトップ8名だけが参加できる11月のツアー・ファイナルは第4シードで出場。初戦でアンディ・マレーに初勝利。準決勝ではノバク・ジョコビッチに敗れたものの2014年の世界ランキング5位が確定した。2014年の全豪は17位で挑んだが、2015年は5位と優勝に手が届く位置でのチャレンジとなる。


 優勝候補筆頭は全豪を4回制し、昨年は全英に優勝し依然として世界ランク1位のジョコビッチ。オールラウンドプレーヤーでパワーあり、暑い気候の全豪での戦いを熟知している。昨年全仏を5連覇したナダルだが、手首の怪我もあり後半は休養を取ったが、全豪では復帰を誓っている。2012年の全英以来GSの優勝から遠ざかっている王者フェデラーは近年になく調子を挙げている。錦織よりランクは下になったが4強の一角であるアンディ・マレー。全豪連覇を狙うワウリンカ、全米で錦織を破ったチリッチ、若手で錦織のライバルと目されるミロシュ・ラオニッチ、実力者のダビドフェレールやトマス・ベルディハなど錦織の優勝を阻む強敵の数々である。王者フェデラーは近年になく調子を挙げている。

 「勝てない相手はもういないと思う。」の名言を残し、全米の準優勝、アジア人として史上初のATPワールドツアー・ファイナル出場などで一躍、時の人となった錦織の注目度は非常に高い。昨年、初めて世界ランク10位入りを果たしただけに世界の上位陣との戦いで互角と云えるほどの戦績は残していない。しかし錦織の名言に表れているとおり錦織は今、完全に上昇気流に乗っており、一気に全豪で頂点に上り詰める可能性は十分にある。
錦織が対戦が予想されるトップ10選手との戦いを予想していみた。


 ジョコビッチとは昨年1勝3敗だが全米オープン準決勝でジョコビッチに3−1で勝っている。ナダルからは未勝利だが、昨年の全豪オープンで大接戦を演じ、マドリードオープンであと一歩のところまでナダルを追い詰めている。
世界トップのジョコビッチ、ナダルに対しては十分な経験を積んだ。


 アンディ・マレーとは昨年末まで未勝利であったが、ツアーファイナルでストレート勝ちしている。王者フェデラーとは昨年1勝2敗だが、昇り調子の錦織に分がある。往年のパワーは無いが熟練したオールラウンドプレーヤーであり錦織も尊敬するスポーツ界の大スターだけに対戦は楽しみである。
世界4位、全豪優勝のワウリンカには全米ではフルセットで勝利している。パワーはあるが荒いところがあるワウリンカに対する備えも十分である。初めてのGS決勝となった全米では緊張でストレート負けしたチリッチだが、本来の力を出せば十分に勝てる相手だ。


 ラオニッチとは4勝1敗、ベルディハとは3勝1敗、フェレールには昨年4連勝と圧倒している。
やはり錦織の強敵はジョコビッチ、ナダル、フェデラーのトップ3に絞られる。ストローク戦やバックでのダウンザライン(ライン際)へのコントロール、ボレーなどで数多くの強みを増した錦織だが、3強に勝つにはサーブだろう。第一サーブを確実に決めていけば、優勝の可能性は高い。
全豪のサーフェスだが全米と同じハードコートでボールスピートが速く、良くはずむ特性を持つが錦織が得意としている。メルボルン特有の猛烈な暑さへの対策が鍵となる。4回戦までは下位選手にストレート勝ちして体力消耗することなく勝ちあがることが条件だ。

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