大坂なおみ Naomi Osaka

2020年5月10日(日)  
大坂なおみ Naomi Osaka
オーストラリアン・オープン Australian Open 2019
メルボルンパーク Melbourne Park
メルボルン Melbourne
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撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先AE 評価測光 1/800 絞りF5.6 ISO感度 100 露出補正 太陽光 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L 2020年1月24日11:18 撮影:板屋雅博


白熱!! 2020年全豪オープン観戦ガイド!! 
2020年グランドスラム(GS)の第一戦、全豪オープンは、メルボルン市内、ヤラ川河畔のメルボルンパークで1月20日(月)から2月2日(日)まで行われる。
世界ランク3位、ディフェンディング・チャンピオンである大坂なおみ(22歳)が連続優勝を遂げるか!!
全仏でGS初優勝した地元オーストラリアの新鋭アシュリー・バーティ(1位,、23歳)が優勝するか?昨年の全豪覇者対地元のスーパースターの対決は準決勝又は決勝での対決となるが実現すれば一番の見どころであり、世界が注目する。


 男子では全豪と全英を制したジョコビッチ、全仏と全米で優勝したナダル、人気No1のフェデラー、ATPファイナルで優勝したチチパスなど、ビッグ3対新鋭の戦いが見逃せない。
(世界ランクは2019 年11月18日付け)  


 ■ 大坂なおみ
一昨年の全米で初優勝を遂げ、日本人として男女を通じて初のGSチャンピオンとなった。続く昨年の全豪でも優勝しGS2連勝を飾った。大坂と云えば時速200kmを超える高速サーブとパワーの選手と思われているが、サービスエース、リターンエース、ウィナー、ブレークの数が全豪出場選手の中でNo1であり、バランスが取れたオールラウンダーに変身してきた。男子で云えばジョコビッチやフェデラータイプである。


 大坂の超高速サーブを打ち返せる選手は、ほとんどいない。ハイチ出身の父から受け継いだ強靭でしなやかな体を生かしたサーブ、ストロークは大坂の強い武器である。GS参戦5年目を迎え、年齢は22歳だが経験的には十分で、精神面も安定してきた。スピードを抑えて中央や左右へのボールの打ち分け、ダウンザライン(ストレートにサイドラインを狙うこと)、相手コートのエンドラインぎりぎりに深い球を打つなど自在なコントロールが出来るようになった。練習の成果でフットワークも大幅に良くなっている。ピンチに立つと我を忘れて自滅する昔の大坂のパターンであったが、少なくなってきている。常夏の米国マイアミを拠点にしていて、暑い気候が好きな大坂が、真夏の全豪での連覇の可能性は十分にある。

 


筆者は、全豪の試合開始前に大坂なおみと会話をしたが、側にいたサーシャコーチと大坂の間になにか違和感を感じた。全豪の後、サーシャ・バインとのコーチ関係を解消し、ジャーメイン・ジェンキンスがコーチに就任したが、その後半年間は、スランプに陥った。結局、ジェンキンスコーチも9月に解任。

 父のレオナルド・フランソワがコーチに就任すると、精神面で落ち着き、テニスも復調してきた。東レ・パンパシフィック・オープンで初優勝し、生まれ故郷の大阪で錦を飾った。続くチャイナ・オープンでも、世界ランク1位のアッシュ・バーティを破り優勝。WTAツアー5勝目を挙げた。

日本人選手が2大会連続で優勝するのは史上初のことであり、スランプからの復活を印象づけた。WTAファイナルは右肩の負傷のため途中欠場して、シーズンを終えた。


■ アッシュ・バーティ  
QLD州出身の24歳。昨年急成長して、年初のシドニー国際(プレミア470P)で2年連続準優勝、全豪はベスト8、マイアミ大会(マンダトリー1000P)で初優勝して初のトップ10入りした。全仏オープンは初のGS決勝進出を決めると、勢いに乗ってGS初優勝を果たした。バーミンガム大会(470P)でも優勝し、自身初の世界ランク1位を達成。全英は4回戦進出。チャイナ・オープン(1000P)では決勝に進んだが、大坂に敗れて準優勝。

 初出場となったWTAファイナルズ(1500P)は、初優勝を飾った。2位のカロリーナ・プリスコバを2000Pほど引き離してダントツの年間最終順位を1位で終えた。豪州女子選手としては、2012年にサマンサ・ストーサーが全米オープンで優勝して以来のGS優勝であり、1976年にイボンヌ・グーラゴング以来、二人目の世界ランク1位を記録。久しぶりにGS優勝と世界No1の選手が出て、オーストラリアが沸いているが、前年覇者大坂との対決が期待されている。対戦成績は、バーディからみて1勝2敗。

 ■ 女子シングルス
ベテラン勢では、シモーナ・ハレプ(ルーマニア、4位、28歳)が全仏で優勝。安定した実力を持つカロリーナ・プリスコバ (チェコ、2位、27歳)、新鋭では。全米でGS初優勝した19歳のビアンカ・アンドレースク(カナダ、5位)が注目される。セリーナ・ウィリアムズ (米、38歳)は10位であるが、全英と全米で決勝まで進出するなど、爆発力は変わらず、怖い存在である。


 
■ 錦織圭
日本期待の、錦織圭(13位)だが、遂に30歳の大台に乗った。
昨年1月のブリスベン国際(250P)では、決勝でメドベージェフに勝利し、2016年のメンフィス・オープン以来3年ぶりにATPツアーで優勝した。
全豪オープンでは、3年ぶり4度目のベスト8進出を果たし、世界ランクは7位に上昇。初参戦となったABNアムロ(500P)では準決勝まで進出し、フェデラーを抜き6位に浮上。バルセロナ(500P)でも準決勝まで進出。

 全仏オープンでは、去年の全英から4大会連続のベスト8進出となり、GS5大会連続ベスト8以上という快挙を成し遂げた。全英以降は、右上腕部の損傷の為に、生彩を欠き、ウエスタン・アンド・サザン・オープンで西岡良仁との日本人対決に敗れ、全米でも豪州の新鋭デミノーとの初対戦で敗退した。全米以降、残りのシーズンを全休した。

約9年続いたダンテ・ボッティーニとのコーチ関係を解消し、10月には右ひじの手術を受けた。最新ランキングでは13位に後退した。トップ10から陥落したことで、全豪では4回戦でビッグ3と対戦する可能性がある。昨年後半は、思い切って全休を取り、右ひじの状態もかなり回復している。テニス自体の調子は悪くないので、組み合わせによって上位進出は十分に可能性がある。全豪には、マイケル・チャンコーチの体制で挑む。


 ■ 男子シングルス
昨年は、ノバク・ジョコビッチ(セルビア、32歳、3位)が全豪と全英、ラファエル・ナダル(スペイン、33歳、1位)が全仏と全米とふたりでGS優勝を分け合った。
ロジャー・フェデラー(スイス、37歳、3位)は、3年ぶりにGS未勝利に終わったが、ドバイ(ATP500)、マイアミ(同1000)、ハレ(同250)で優勝、全英では準優勝と活躍してランク3位に入った。

 3強の戦いだが、全豪の決勝でジョコビッチとナダル、全仏準決勝では、ナダル対フェデラーでナダルの勝利、全英準決勝では、ナダル対フェデラーでフェデラーの勝利、全英決勝では、ジョコビッチ対フェデラーとなり、最終セットタイブレークでジョコビッチの勝利と激闘を続けた。

GS優勝回数は、フェデラー20回(歴代1位)、ナダル19回(2位)、ジョコビッチ16回(3位タイ)であり、過去16年間64回のGS優勝記録のうちのじつに54回を、この3人で分け合っている。新鋭では、ツアーファイナルで初優勝したステファノス・チチパス(ギリシャ、21歳、6位)、ダニール・メドベデフ(ロシア、23歳、4位)、ドミニク・ティエム(オーストリア、24歳、5位)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ、22歳、7位)が注目である。


   日本人男子選手

西岡良仁(24歳、69位)は、BNPパリバ・オープンでベスト16、初の全仏2回戦進出、ウエスタン&サザン(1000P2回戦で錦織圭との日本人対決で勝利し、自身初のTOP10選手からの勝利。3回戦でアレックス・デミノーを下し、錦織圭、杉田祐一に次いで日本人として3番目にマスターズ1000ベスト8に進出した。

内山靖崇(27歳、78位)もATP下部大会の寧波チャレンジャー(125P)で優勝して、念願のトップ100入りを決めた。杉田雄一、ダニエル太郎、伊藤竜馬は予選出場予定。

16歳の望月慎太郎が、全英ジュニアで日本男子として史上初のGSシングルス優勝の快挙を達成し、ジュニア世界ランキング1位となった。近い将来、全豪などの世界の舞台に立つ期待の新星である。

   日本人女子選手 

土井美咲(28歳、82位)が本戦出場予定だが、日比野菜緒(25歳、103位)、奈良くるみ(27歳、143位)、日比万葉(23歳、171位)は予選出場予定。

 

  オージー選手 

シドニー出身のアレックス・デミノー18歳、18位)が昨年の全豪の前哨戦、シドニー国際(250P)でATPツアー初優勝を飾り、アトランタ大会(250P2勝目を挙げた。全米オープンでは錦織圭に勝利するなど、自身初めてのGSでベスト16へ進出し、世界ランクを18位まで上げて、豪州選手ではトップに立った。

ニック・キリオス(24歳、30位)だが、暴言など問題行動を何度も起こして、ランク70位台まで落とした。メキシコ・オープン(500P)ではアレクサンダー・ズベレフを、シティ・オープン(500P)ではダニール・メドベージェフ破りツアー5勝目、6勝目を挙げて、ランクを30位まで戻している。

女子では、GS優勝経験者のサマンサ・ストーサー(35歳、98位)は、昨年の全豪ダブルスで中国の張帥と組んで初優勝を飾り存在感を示した。アイラ・トムヤノヴィッツ(26歳、51位)も本戦出場予定。


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