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333 Collins

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333collins

2006年12月15日(金)へ 18時10分

333 Collins
コリンズ通り Collins Street
エリザベス通り(Elizabeth Street)とクイーン通り(Queen Street)のあいだ。
Melbourne  
Melway 1A−J8

今日はクリスマスの1週間前の金曜日です。お祭り好きのメルボルンっ子にとっては、一番盛り上がる週末です。今晩は、どこの街もオールナイトで盛り上がっているでしょう。

しかし気温は、以前として上がらず22度ほどでした。雲はあったものの、天気は安定していました。午前中は、東の風で、午後からは強い西風が吹きまくっていました。

昨日までの画像
↓この下に追加画像があります。

333Collinsコリンズ通りも観光地区は、エリザベス通りまでで、それから西になるとビジネス街に一変します。メルボルンは、ゴールドラッシュ以降は、豪州の金融の中心地として繁栄してきました。メルボルンの金融の中心地がこのあたりです。この界隈を歩くと、ネクタイをビシっと決めたスーツ姿のオージーがたくさん歩いています。メルボルンではスーツ姿のビジネスマンの数はかなり限られます。金融、証券、法曹など限られた業種になります。製造業などは、重役クラスでもスーツを着ていない場合があります。
リラックスして仕事をしたほうがはかどることが多いのです。


現在、コリンズ通り333番地としてしられる高層オフィスビルですが、ここにはオーストラリア商業銀行(Commercial Bank of Australia)の本店がありました。このビルは1893年(明治26年)に完成しました。
オーストラリア商業銀行は、1866年(慶応2年)に設立されました。1851年に始まったゴールドラッシュは、メルボルンに莫大な資金を提供しました。その直接の受け皿となったのが、銀行です。

現在のビルは、1990年に完成しましたが、そこにあった古いビルをそのままビルの中に取り入れています。新しいビルの中に古いビルを取り込んだのです。もちろんそうすることは、取り壊すより数倍もの費用がかかります。しかし歴史を残すことには、たいへん重要な意味があります。自分たちがどこから、どうやってやって来たのか。過去を知ることは現在の自分を知ることなのです。こうやって素晴らしい過去の遺産をしっかりと残していくメルボルンっ子は立派なものです。

333 Collins古いビルの天井部分。

ここにもビクトリア時代の建築様式が随所に取り入れられています。
ビクトリア女王の時代は、ヨーロッパ列強(英、独、仏、イタリア、ロシア)が帝国主義を競い合い始めた危険な時代です。
アジア、アフリカの植民地から入ってくる莫大な資金を軍備拡張に投入して、強力な軍事力を持ち始めました。
文化的にも時代を反映して、新しい中にも非常に力強さを取り込んだ作品が見られます。このビルは、まさしくそういった時代背景を反映しています。

ビルが完成した頃、ゴールドラッシュの反動で、メルボルンに不況の風が吹き始めました。オーストラリア商業銀行は、投機的なビジネスに資金の大半を投資していました。好景気の時には、大当たりして豪州でもトップの資金力を持つ大銀行に発展しましたが、不況になったとたんに、多くの資金が回収不能となってしまいました。そしてあっけなく倒産してしまいました。

333 Collins333 Collinsの入り口。 このビルは、夕方は6時半で入り口が閉鎖されます。それまではだれでも1階の吹き抜けの部分は参観することが出来ます。昔の銀行当時の受付も当時のままに保存してあります。また模型を使った詳しい説明もあります。

Little Flinders へも通り抜けられます。


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