2012年5月26日(土)
オーストラルビルディング
Austral Building
コリンズ通り Collins Street メルボルン Melbourne
この場所の地図(Googole Map)
高層ビルが林立するコリンズ通りのパリスエンド地区だが、グランドハイアットホテルの隣に歴史的なオーストラルビルディングが立っている。建設当時は、立派な高層建築であった。
撮影データ Canon EOS 5DMarkU シャッター速度優先AE 評価測光 絞りF14.0
1/80秒 ISO感度 100 露出補正 -1/3 太陽光 JPG レンズ EF 24−70mm f/2.8L
USM
2011年1月02日板屋雅博 撮影
オーストラル ビルディング
Austral Building
住所:115-119 Collins Street
建設:1890 - 1891年(明治23年) 建築期:エドワーディアン
建築様式:クイーンアン
設計: Nahum Barnet
用途:店舗、事務所
コリンズ通りのパリスエンド地区に立つ瀟洒な建物は、グランドハイアットホテルの隣に立っている。ヨーロッパの良さを感じさせる明るい建物であり、この界隈の雰囲気に良く溶け込んでいる。建物東側のジョージ小路(George
Parade)には、ふたつのイタリアンレストランもある。
Walking Melbourne
オーストラル・ビルディングは、1890年に当時の著名な建築家ナーハム・バーネットによって設計された。施主は、当時の雑誌「メルボルン パンチ」の発行人であったアレクサンダー・マッキンレイ(Alexander
McKinley)。建築会社は、J. and J. Baxter。建物の用途は、一階、二階、地階は、物販および飲食店舗で、上層階は、高級職用の事務所。現在の都心のビルの用途と同じ。コリンズ通りのパリスエンド地区であり、医者、弁護士、政治家などのメルボルン社会の上流階級の事務所として使われた。
建物は、貸し出し用途としては4階建てであるが、物置などの用途として5階部分がある。
ナーハム・バーネットの作品
バーネット・グラスの倉庫
Her Majesty's Theatre
建築材料は、赤レンガが使われており、セメントで固定している。一階の楕円形のアーチは、中央部に埋め込まれた両サイドの出窓を支えている。3つの店舗が並んでいるが、中央の店舗の右側にビル内部へ入るドアがある。
基本的なデザイン様式は、クイーンアン。一階部分には、マニエリスト形式を採用している。屋上は、傾斜式のマンザードルーフを採用している。
マニエリスト Manneristは、ルネッサンス期(14−15世紀)とバロック期(17世紀)の中間期(16世紀前後)に栄えた芸術。 メルボルンにいくつかある作品は、したがってマニエリスト・リバイバルということになる。古代ギリシャのドーリア式、コリント式の円柱を中央に使用したルネッサンス期ローマの装飾を取り入れている。
ルネサンス期の模倣で停滞した時代を誤って考えられたことがあり、マンネリ(マンネリズム)の語源となった。
コリンウッド電信局
Metropolitan Meat Market
ノースコットタウンホール
オーストラル・ビルディングは、1870年代から1880年代にメルボルンで流行した都快適なマネリスト様式からより装飾的に美しく、強い印象を与える20世紀初頭に向かう近代的な様式への過渡期の作品である。
オーストラル・ビルディングは、メルボルンの英国式クイーンアンリバイバル様式の代表的な作品である。特に赤レンガの使用用法は革新的で建設当時では、近代的な感覚を与えている。
クイーンアン様式
Charles Hotham Hotel
1888ビル
QV女性センター
アルストンビル
Queen Bess Row
メルボルンを代表する建築家のひとりであるナーハム・バーネット(1855-1931),は、フェデレーション期における商業ビルの最も優れた設計者だが、彼の初期の作品としてであるオーストラルビルの革新性によってその名声を確立した。
なお、フェデレーション期とは、オーストラリアが連邦国家として独立した1901年から10年間ほどを云い、メルボルンは、豪州最初の首都として隆盛を誇った。
赤レンガを多用したデザインは、ナーハム・バーネットの作風でもあり、Auditorium
Building,などの後年の作品にも見られる。20世紀初頭のメルボルンの他のデザイナーにも大きな影響を与えている。
赤レンガの多用は、建物にカラフルな印象を与え、自然とのハーモニーも表現する。
フィフティーン・メルボルン(Fifteen)レストラン オーストラル ビルディングの東側ファサードであるジョージ通り(George
Pde)にはいくつかのレストランがある。どれも有名なレストランである。フィフティーンは、英国の若手売れっ子シェフであるジェイミー・オリバーがメルボルンに開いたレストラン。
イギリス国内に2店があり、海外では、アムステルダムに続いて2店目。社会復帰を目指す若者をシェフとして育てるという目的もある。社会的な弱者を救済する目的のレストランは、メルボルンにはいくつか存在するが、海外からの出店は珍しい。
Basement 115-117 Collins St
Chef: David Kapay
Established: 22 September 2006
Fifteen公式web
Fifteen(Wiki)
ジェイミー・オリバー
左側は、イタリー Tレストラン
メルボルンでも屈指のイタリアンレストラン。
27 George Pde
Melbourne, VIC 3000
Phone: (03) 9654 4430
Fax: (03) 9654 1044
公式web
イタリー1の向かい側のイル・ソリト・ポストもイタリアンだが、こちらもメルボルントップクラスのレストラン
il Solito Posto
Basement Level
113 Collins st. Melbourne City
(entry from George Parade)
tel: 03 9654 4466
fax: 03 9650 3004
コリンズ通りに面する一階には、3つのお店が入居している。
右側は、フランク・ミューラー(Franck Muller)、中央と左側は、ヘルメス(Hermes)
フランク・ミューラー公式Web
オーストラリア ヘルメス
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