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今日の一枚

1910-19

ナーハムバーネット

コリンズ通りA

オーディトリウムビル Auditorium Building

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2015年11月24日(火)
オーディトリウム ビルディング
Auditorium Building
コリンズ通り Collins Street
メルボルン Melbourne
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旧オーディトリウムは、ラッセル通りとスワンストン通りの中間でコリンズ通りの南側に位置する。アメリカンロマネスク様式が目立つナーハム・バーネットの代表作である。

撮影データ Canon EOS 5D MarkUシャッター優先AE 評価測光 1/100 F9.0 ISO感度 100 太陽光 露出補正 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2011年1月2日16:35 板屋雅博撮影

Onmydoorstep

Urban Melbourne

オーディトリウム ビルディング 大劇場
Auditorium Building
住所:167-173 Collins Street Flinders Lane
建築年:1913年
建築期:エドワーディアン
建築様式:クイーンアン、アメリカンロマネスク、シカゴ派
建築家:ナーハム・バーネット Nahum Barnet
施主:J and N Tait

Walking Melbourne

Nahum Barnet(wikipedia)

 旧オーディトリウムビルディングは、1913年にメルボルンの著名な建築家ナーハム・バーネットが劇場運営企業であるJ and N Tait社の依頼で建築した。8階建て正面ファサードは煉瓦とセメントで化粧されている。スタイル的にはアメリカ人のルイスサリバン(Louis Sullivan)の影響を受けていて巨大な中央部の深く曲がったアーチ型窓を持ったロマネスク様式のアーチ式入口、鉄小形バルコニーなどで構成されている。鋳物で飾られた出窓は2階から5階まで設置してある。

 1930年代に建物内部が建築家 C N Hollinshedの指導により映画館に改造された。
1980年代には再度、ショッピングセンターに改造され、建築当初の劇場は完全に消滅した。この年代以降の新しいビル群の先駆者となった。この以前の建物はアールヌーボー様式から新古典派へシフトする時期であり、モダンフレンチルネッサンス様式と称されている。シカゴ派のルイスサリバンの高層建築物に触発されていると云われている。

オーディトリウムビルディングは、メルボルンの最初のコンサートホールであり、多くのコンサートなどの音楽演奏会が行われた。
1920年代に1階に映画館を持ち上層部に事務所を持つ複合ビルが建設されたがその先駆者となった。 

 ナーハム・バーネットNahum Barnet (1855-1931)はメルボルンのスワンストン通りで生まれた。父はポーランド移民のユダヤ人で質屋、宝石商、たばこ屋を経営し、メルボルンのユダヤコミュニティで活躍した。バーネットは多作の建築家で1880年代を中心として多くの作品を残している。いくつかの建築様式を取り入れおり、郊外にも作品があるが大半はメルボルンシティに作品は集中している。

バーネットのエドワーディアン期(1899-1913)の商業用作品は地元バージョンにアレンジして人気となった。バーネットは赤レンガや高いアーチなどを使ってアメリカンロマネスク様式にクイーンアン様式を組み合わせる方式を得意とした。バーネットはアールヌーボー的な詳細な装飾を施おり、メルボルンでは独特のものである。

1891年のオーストラルビルはメルボルンの最初のクイーンアン様式であり、オーディトリウムビルは最後の作品である。

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