シティ案内

今日の一枚へ

メルボルンの日本 2010

アートセンタートップ

指揮者尾高忠明氏インタビュー

メルボルン百景トップ

2010年4月19日(月)
指揮者尾高忠明氏インタビュー
Odaka Tadaaki
メルボルン シンフォニー オーケストラ
Melbourne Symphony Orchestra
キーウェストホテル
Quay West Hotel
サウスゲート Southgate
メルボルン Melbourne 
この場所の地図 Google Map

尾高忠明は、現在の日本クラシック界を代表する指揮者。1947年鎌倉生まれ。桐朋学園大学で齊藤秀雄氏に指揮法を師事。
東京芸術大学指揮科主任教授。1993年ウェールズ音楽演劇大学より名誉会員の称号を、ウェールズ大学より名誉博士号を、
1997年英国エリザベス女王より大英勲章CBEを授与された。


 メルボルン・シンフォニー・オーケストラ(MSO)のゲスト主任指揮者(PGC)になられたのは?

18年前に初めてメルボルンに来てMSOの指揮をしたが、すごくいいオーケストラだと思った。僕の先生であるMSOの主任指揮者故岩城宏之さんのいいところがMSOには残っている。メルボルンの街が持っているヨーロピアンの雰囲気が良い。MSOもヨーロッパクラシックをやる良い素質を持っている。英国ウェールズのオーケストラの指揮をしたので、直ぐにはメルボルンに来れなかったが、2010年1月から3年間の契約を結んだ。札幌交響楽団常任指揮者、NHK交響楽団正指揮者、新国立劇場芸術監督の仕事が残っているので、しょっちゅうは来れないが年に2-3回来て、8-10回の演奏会をやろうと予定している。今年、来年の計画は既に出来ていて、再来年を考慮中。主任ゲスト指揮者PCG(プリンシパル・ゲスト・コンダクター)は、普通のゲスト指揮者よりは少し長くやる立場だ。

-MSOをどう思うか?

オーケストラと指揮者には相性がある。メルボルンの街が持っている英国に近い雰囲気や、MSOが音楽に対して真面目で熱いものを持っている。岩城宏之さんの良い影響が残っている。これが僕にとってアットホームに感じるところ。先日、初めての公演を行ったが楽団員も喜んでくれて良いスタートが切れた。
オーストラリアでは、今まで、シドニー・シンフォニー、アデレード、ウエストオーストラリアン・オーケストラ、タスマニア・シンフォニーと一緒に仕事をしたことがあるが、全部違う。シドニーのオーケストラは開放的でアメリカ的。メルボルンは、落ち着いたシャドーがあってヨーロッパの雰囲気があって僕は好きだ。アメリカはちょっと僕には合わない。MSOはヨーロッパの伝統を大事にしてくれるオーケストラだと感じる。

-メルボルンの観客は?
岩城さんが云われていたのはメルボルンの拍手は拍手は3回(笑)。日本やイタリアは、拍手が長い。メルボルンは、英国流で短い。しかし今回のコンサートでは長く拍手をもらった。泣いている観客の方もいて感動した。メルボルンは、クラシック音楽の神髄が浸透している。お客さんが集中して音楽を聴いてくださっていることが感じられる。メルボルンとやるとまた別のものが出てくるというところが、クラシック音楽の奥深さというか…。やっていても、毎回いろんな新しい発見がある。だから、僕は昨日の夜、幸せだったと思うと同時に、「なるほどねえ、いいねえ」と思う瞬間がずいぶんあった。

-次回のMSOの指揮は、7月22日、23日のワー・レクイエムについて。
これはすごい作品です。英国の2大シンフォニー作曲家は、威風堂々を書いたエルガーとワー・レクイエムを書いたベンジャミン・ブリテンです。レクイエムはモーツアルトとかベルディなどいろんな人が書いているが、ブリテンは、普通の人が考えつかないようなものを書いた。今回は、タウンホールで演奏する。ぜひみなさんにも聞いて欲しい。


撮影データ
Canon EOS 5D MarkU プログラムAE 評価測光 絞りF3.5 1/80秒 ISO感度 400 AWB 画質圧縮率 JPEG レンズ EF 24-70mm f/2.8L IS USM 発光

このページのトップに戻る   

inserted by FC2 system