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ギャイップ Gayip

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2014年6月29日(日)
ギャイップ Gayip
クイーンズブリッジスクエア Queensbridge Square
サウスバンク Southbank
メルボルン Melbourne 
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クインズスクエアの中央に非常に目立つ彫像が置かれている。サンドリッジブリッジ橋の上の置かれた旅行者たち(トラベラーズ、Travellers)と題される10個の芸術作品の最初のひとつでギャイップGayipと云う。アボリジニ時代の部族の集合を指している。作者のナディム・カラムは東京大学出身の芸術家である。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 絞りF8.0 1/400秒 ISO感度 100 露出補正 -1/3 オート JPG レンズ EF 24-70 mm f/2.8L USM  2014年1月16日8:40 板屋雅博 撮影


 ギャイップとは原住民族アボリジニの言葉で、アボリジニのいくつかの部族(クラン)の儀式のために集合することを意味する。この儀式ではアボリジニの各部族は物語を語り合い、ダンスを踊うお祭りでもあった。このギャイップ式典は結婚式、通商、諍いの調停などの部族間における他の社会的な儀式と同様に重要な儀式であった。
ギャイップは、コミュニティの強化や集合などにも使われた。

芸術家:Nadim Karam ナディム・カラム
Mandy Nicholson (アボリジニ芸術家)
制作年:2005 ? 2006年
材料:ステンレススチール
スチールの長さ:223m
重量:770kg
彫像の置かれた範囲;121.6m



 ギャイップは、全部で10個あるトラベラーズと呼ばれる芸術作品の一番目。10個の作品はオーストラリアに置ける原住民と移民の歴史を物語っている。ギャイップはその中の一番目の位置づけでアボリジニの歴史を意味している。他の作品は、クインズブリッジからヤラ川を経てシティノーズバンク側は渡るサンドリッジ橋の上にある。


ギャイップの後ろは、リアルトタワーズ
リアルトタワーズ


 10個の作品の名前 ナディム・カラム
1. Gayip ? The Aboriginal Period (designed with the assistance of Indigenous artist Mandy             Nicholson).  
2. First Settler ? The Convict Period (1788 ? 1868).  
3. Melbourne Beauty ? The Gold Rushes (1850 ? 1890). 
4.  Walker and his tucker bag ? Assisted Migration 1830 ? 1930).  
5.  Shelter ? Displaced persons (1947 ? 1953).
6.  Urban Wheel ? European Migration (1947 ? 1983).    
7.  Running Couple ? Refugees (1856 ? 2005).
8.  Butterfly Girl ? Asian and Middle East migration (1975 ? 2005)   
9. Technoman ? Students and professionals (1975 ? 2005).      
10. Walking Sun ? Australian Multiculturalism.

Sandrigde Bridge

 作者のナディム・カラムはベイルート出身の芸術家で彫像家、芸術家、芸術学教授でもありサンドリッジブリッジ橋の再建利用の際に選ばれた。彼は、東京大学で建築学博士号を取得し1982年から10年、日本に滞在した。
カラムはトラベラーの一連の作品に語り部を模している。カラムは、東京とベイルートで芸術活動を続けており、2000年から2003年にかけてレバノン・ノートルダム大学で芸術とデザインの学部長を任じた。
マンディ・ニコルソンは、RMIT大学とモナッシュ大学でKoolie芸術とデザインを学び、1994年から実践的ビジュアルアートを手掛けている。マンディはメルボルン英国連邦競技会の開会式と閉会式で巨大なパブリックアートに貢献した。

左後ろはフレッシュウォータープレイスの建物
 フレッシュウォータープレイス



 ギャイップの右はサンドリッジブリッジ橋。
オーストラリアの移民の多くがサンドリッジ海岸からオーストラリアへ上陸し、そのまま列車に乗ってこのクイーンズブリッジ橋を渡った。その意味で、この橋は移民の歴史を知る橋とされている。その右端にはフリンダースストリート駅が見えている。

ナディム・カラム

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