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1920-29

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2016年5月8日(日)
コールズ ビルディング
Former Coles Store Building
現 デビッドジョーンズ David Jones 
バーク通り (BourkeStreet)
メルボルン Melbourne
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メルボルンの一等地、バーク通りにあるデビッドジョーンズ百貨店はかつてコールズスーパーマーケットチェーン店の旗艦店であった。ハリーノリスの設計で初めての商用ゴシック様式も重要である。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/500 F7.1 ISO感度 100 オート 露出補正 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM 2016年1月16日15:34 板屋雅博撮影


コールズ ビルディング
(現デビッドジョーンズ百貨店)
Former Coles Store Building
建築:1929年
住所:299-307 Bourke Street
建築期:Interwar 両世界大戦期
建築様式:アールデコ(Art Deco)
Jazz Moderne
Commerical Gothic Moderne Style
設計:ハリーノリス Harry Norris

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 コールズNo2店(現デビッドジョーンズ百貨店:David Jones store)は、メルボルンの著名な建築家ハリーノリスの設計によりコールズ社(G J Coles Pty Ltd)の旗艦店として2段階に分けて建設された。第一期は、1929年から1930年にかけて、第二期は1938年である。コールズの創業者ジョージコールズが1914年に最初の店舗「コールズ・バラエティーストア(Coles Variety Store)」をコリンウッドのスミス通りに開いた。バーク通り店は1924年にオープンした。不況であったにも関わらず豪州全土に1945年までに86店舗をオープンした。多くの店舗はハリーノリスがお抱えデザイナーとして設計した。ノリスは、たびたびアメリカを訪問して小売業界の最新のデザインを取り入れた。その為ハリーノリスの作品の多くはアメリカン様式が採用されている。




 ノリスの1920年代から30年代にかけての建築物は正面ファサードにより各種の色彩を取り入れている。特に釉をかけて光沢を出したタイルを多用している。7階建ての東側の建物はワッツ(E A Watts)の設計で設備費用も含めて50万ドルの費用で建設され、1930年3月にオープンした。オリジナルの4階建て建物とシンメトリーに4階建ての建物が1938年にCockram & Sons事務所の設計で7階建ての東側(左側)に作られたが、残念ながら解体された。コールズNo2店は、メキシコ風アールデコ様式に装飾された1階のカフェテリアが有名で、オーストラリアで最初でかつ最大の店舗であった。ビクトリア州の郊外に住む人々にとってはメルボルンにショッピングに訪れる際の最大の楽しみであった。



 店舗は1986年にデビッドジョーンズに販売され、Bates Smart & McCutcheon社により改造が加えられた。建物の外部は1929年の建築当時のままに残されているが、カフェテリアや多くのアールデコ装飾は取り除かれた。

コールズ No 2 ビルは、7階建ての鉄筋強化コンクリート4階建ての拡張部分を西側に張り出している。共に商業ゴシック様式である。正面ファサードは強烈なピンク系赤色のウンデーリッチ社製(Wunderlich)スペイン・インド・ジャズ様式でピンクと青の詳細な装飾をしたタイルで覆われている。1階の窓はアーチ形をしており鋳物のレールで枠がしてある。金属製の窓枠は青く塗られている。



 リトルコリンズ通り側のファサードは、多少飾りが少なく、上層部はピンク系よりはクリーム系タイルを使用している。当初の内装の名残は1階の柱や天井のしっくいに生き残っている。コールズ No 2 ビルは、ビクトリア州で最初のシカゴ派的商業ゴシック建築である。その後、スワンストン通りのマンチェスターユニティビルやセンチュリービルに引き継がれている。当時のメルボルンの建築物に明白なアメリカの影響を示している。



コールズ1号店 (Coles Store No 1 )
172 Smith Street
1919年開店

アールデコ&モダニズム協会(Art Deco & Modernism Society )

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