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旧ビクトリア州電力局ビル State Electricity Commission

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2014年2月2日(日)
旧ビクトリア州電力局ビル
State Electricity Commission
フリンダース通り Flinders Street
メルボルン Melbourne
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フリンダース駅前に聳える3連続のタワーはかつてのビクトリア州電力局の建物である。アールデコの美しい建物は、メルボルンの電灯、トラムなど人々の生活に欠かせない電力の供給の総元締めであった。

撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先優先AE 評価測光 絞り 8.0 1/640秒 ISO感度100 露出補正-1/3 オート JPG レンズ EF 70-200mm f/2.8L /USM 撮影:板屋雅博 撮影2014年1月16日 8:10

旧ビクトリア州電力局ビル
State Electricity Commission
住所:238 Flinders Street
建築:1936年
建築様式:アールデコ Art-Deco
建築期:両大戦中間期 Interwar
建築家:不明
建築目的:事務所
階数:11階建
現在の用途:ホテル ユニロッジ Unilodge

Walking Melbourne

  ビクトリア州電力局ビルは、メルボルンのアールデコ様式高層建築の初期の代表的な建築物である。ビクトリア州電力局ビルはコリンズ通りのAPAビル、フリンダース通りのヘラルドサンビルと並んで、メルボルンの高層建築物の代表であり最も高いビルのひとつでもあった。ビクトリア州電力局ビルは、ビクトリア州の電力産業の頂点に立つ重要な建物であった。このビルの上部にはSECロゴのネオンサインがあり、これはメルボルンの最初のネオンサインであった。APAビルは1969年に解体されている。ヘラルドサンビルと同様のラジオ塔があったが、近年撤去されている。ビクトリア州電力局ビルは、1990年代にアパートに改築されている。その際に最上階の2階が追加建築されている。このような増築や内部の改装があったが、まだかなりの部分は建築当時の姿を保っている。

旧APAタワー

ヘラルドサン旧本社

 メルボルンの最初の近代的な灯は1840年代の石炭ガスによるガスランプであった。
最後のガス灯 (メルボルン百景)
40年間ほど石炭ガスエネルギーの時代が続いたが、メルボルンに電気がもたらされたのは1880年代である。1881年にビクトリア電灯会社(Victorian Electric Light Co.)が設立され最初の電灯が紹介された。エネルギー源は、スワンストン通りの裏手に設置されたガスエンジンによる発電であった。1882年には初めてのメルボルン電力展覧会が行われた。1888年には、メルボルン市当局によってガス灯が撤去されて、電灯が設置された。小規模の民間電力会社がいくつも設立されたオーストラリア電力会社(Australian Electric Co.)が設立されて、ビクトリア電灯会社を引き継いだ。更にメルボルン電力会社(Melbourne Electric Supply Co.)なども設立されている。


  メルボルン市当局によりスペンサー通り発電所が設立され、メルボルン市全域に一か所の発電所から電力が供給されるようになったのは1894年3月7日のこと。熱源は、メトロポリタンガス会社(Metropolitan Gas Co)のガス工場が供給するコークスであった。ビクトリア州にはラトローブバレーなどに褐炭と呼ばれる低品位石炭が多量に埋蔵されている。この褐炭の利用などビクトリア州の電力行政をつかさどる為に1920年に設立されたのが 旧ビクトリア州電力局(State Electricity Commission)である。

eMelbourne

State Electricity Commission of Victoria

スペンサー通り発電所

オーストラリアの電気(PDF)

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