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建築物1900年代

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エンパイア・ビルディング Empire Building

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2015年6月21日(日)
エンパイア・ビルディング
Empire Building
フリンダース通り Flinders Street
メルボルン Melbourne
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フリンダース通りに沿って、デグレイブス通りからエリザベス通りの間にいくつかの印象的な歴史的建造物がある。エンパイアビルディングもそのひとつ。豪州連邦成立期の勇壮なデザインの建物である。

撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先優先AE 評価測光 絞り 4.0 1/400秒 ISO感度100 露出補正 太陽光 JPG レンズ EF 70-200mm f/2.8L /USM 撮影:板屋雅博 撮影2014年1月17日 9:53

エンパイア・ビルディング Empire Building
住所:260 Flinders Street
建築:1905年
階数:4階
建築家:ナーハム・バーネット  Nahum Barnet
建築時期:エドワーディアン
建設様式:エドワーディアンバロック
建築目的:商業用途
現在の用途:アパートメント

ナーハム・バーネットはフレキシブルな建築家で時代に応じて様々な様式の建築物を設計している。エンパイアビルディングはエドワーディアン期の建築物としてフェデレーション期フリースタイルの代表的な建築物と云える。楔状の石材を配した中央部の大きなアーチなどの古典的な要素も備えており、エドワーディアンバロックとも云われる。3つのイオニア式柱はネオクラシックの風情もあり、主窓の形状からはバーネット独特の優美なロマネスクデザインも感じられる。


  1900年に豪州は英国から独立して連邦国家となりメルボルンは最初の首都になった。繁栄するメルボルンの時代にあった力強い建物である。1階はかつてアーケードでありたくさんの焦点が入居していた。2006年にアパートメントに改築された。エンパイアビルディングは、上層部を事務所やショールームとして、1階部分を店舗が入居する商業アーケードとする複合ビルとして建設された。東隣(右側)のビルはミューチュアルストアビルディングであり、デグレイブス通りとフリンダース通りの角地に立地する。正面にはフリンダース通り駅がある。建設当初は、エンパイアアーケードとして知られていた。多様な店舗が入居しており、アーケード商店街は通り抜けは出来ない行き止まりのアーケードであった。カフェ、女性教育カレッジ、洋装店、テーラー、鶏肉専門店、多目的レンタルルームなどが入居していた。1923年に火事で大半が焼け、7万ポンドの被害を出したが、翌年すぐに再建築された。

右隣は、ミューチュアルストアビルディング(Mutual Store building )

  1955年に隣のミューチュアルストアビルディングに買収され、大幅な改修が行われた。その際にアーケードは閉鎖され、中間の壁を取り払って、エントリールームや内部の回廊、近代的な屋根などが造られた。
1965年に店舗は閉鎖され、ふたつのビルはメルボルンの社会人教育機関であるCAE (College of Advanced Education)が2005年までの40年間、賃貸していた。エンパイアビルとミューチュアルストアビルディングは、デベロッパー、ベイクラウン社(Baycrown)、クラークホプキンスクラーク建築事務所(ClarkeHopkinsClarke)によって2001年から再開発が始まり、2006年に完成した。
エンパイアビルディングの正面ファサードはそののまま残して、背後に14階建てのビルが建てられた。フリンダース通りに沿っていくつかの店舗は入居しているがアーケード街は無くなった。ビルは中小規模のアパートメントに変更された。

エンパイアビルディングの正面ファサードの状態はかなり悪化しており、表面の見栄えはそのままだが、建材や部材はほとんど取り換えられた。建設当初は砂色っぽい黄色であったが、灰色に塗り替えられた。メルボルン市の歴史的建築物の改築基準に沿ったものであった。市当局はフリンダース通り面の外観を従来通りに残すように要求した。

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