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キング通り

利き酒の会 Sake Experience 伊賀雅彦 Masahiko Iga

メルボルン百景トップ

2010年5月8日(土)
利き酒の会
Sake Experience
オーストラリア・ソムリエ協会
Sommeliers Australia
花菱レストラン
Hanabishi Restaurant
キング通り King Street メルボルン 
この場所の地図 Google Map

5月4日(火)花菱レストランで、利き酒の会が催された。日本酒は全て花菱レストランのソムリエ伊賀氏が日本で集めたもの。

撮影データ
Canon EOS 5D MarkU プログラムAE 評価測光 絞りF5.0 1/60秒 露出補正 ISO感度 6400 AWB 画質圧縮率 JPEG レンズ EF 24-70 mm f/2.8L USM 発光


 オーストラリア・ソムリエ協会の中でも屈指のソムリエ、伊賀雅彦氏による日本酒きき酒の会が、オーストラリア・ソムリエ協会主催によって花菱レストランで行われた。
参加者は、13名に限られた。オーストラリア・ソムリエ協会会長、ビクトリア州ソムリエ協会会長など、オーストラリアのソムリエのトップが集まった。これだけのメンバーが集まる会であり、対象となった日本酒も、幻の酒ばかりで日本でも酒屋に並ぶことが少ない貴重な銘酒が選ばれた。
今回の利き酒の会のために、伊賀雅彦氏が日本へ一時帰国。懇意にしている全国の作り酒屋を直接、回って入手してきたもの。

中央の男性は、ビクトリア州ソムリエ協会会長

 左は、メルボルンの日本料理店を数店舗、経営する事業家。日本酒には目が無い。

ワインの専門家ソムリエと云っても、ワイン以外の酒に興味が無いわけではない。むしろ積極的に勉強し、楽しむのがオーストラリアのソムリエ。日本酒に関しても、驚くほど知識が深い。
伊賀雅彦氏が作成した、今回のレジメを熱心に勉強しながら聴き酒を進める。

原料米の山田錦、心白、磨き、や麹(こうじ)、などの専門用語は、当然のように理解されており、更に鋭い質問が次々に出される。

 今回の利き酒で飲まれた銘酒。

白川郷 ささにごり酒 岐阜県三輪酒造
梵 超吟 福井県加藤吉平商店
十四代七垂二重貫 山形県 高木酒蔵
大七箕輪門 福島県大七酒造
大七純米きもと 福島県大七酒造
華鳩しおり貴醸酒 広島県榎酒造
獺祭槽場汲み 山口県旭酒造
獺祭磨き二割三分 山口県旭酒造
獺祭磨き三割九分 山口県旭酒造
獺祭50 山口県旭酒造

真ん中の酒は、梵 超吟。皇太子ご成婚の際に使用された皇室献上品

 テーブルにはクラッシャー(テースティングの残りを入れる。)が用意されているが、みなさん捨てずにどんどん飲み干していく。これがオーストラリア・ソムリエ流だ。

早いテンポでグラスが開いていく。
それぞれの手元にはメモが置いてあり、その内容を細かく書いていくのは、ワインテースティングの要領。

日本酒と云っても香や味を確かめるには、ワイングラスが適している。通常の日本料理の席で日本酒がワイングラスで出されることはない。この場所は、食事を楽しみに来ているのではない。オーストラリア・ソムリエ流にベストの方法で利き酒が進められる。

 ワイングラスを持っているのがオーストラリア・ソムリエ協会会長。

利き酒もある程度進んだところで花菱自慢の日本料理が、伊賀雅彦氏によって供されていく。この日本料理も利き酒用に日本酒の味を損ねないように厳選されたもの。

先日、大手ワイン会社が行ったプロのソムリエだけが参加できるワイン競技会に伊賀氏は参加。ブラインドされたワインが何であるか当てるコンペティションが行なわれた。
産地、葡萄品種、年代、どこ産の樽で寝かせてあったか、それともコンビネーションか、もしくは樽が使われていないか、新しい樽なのか使い慣らされた樽なのか、そして銘柄まで、全て当てることができたのは、参加した数百人の中で伊賀氏を含め5人のみ。グレード、アルコール度数も完全に当てたのは伊賀氏、ただひとり。

 メンバーからの鋭い質問に伊賀氏は、明確な回答を出していく。

オーストラリアはワイン大国だが、ヨーロッパに比べると歴史は浅い。しかし生産量が拡大し品質が急速に良くなったのは、新しい技術を積極的に取り入れ、研究熱心である点。
この数年、日本酒ブームとなっているが、決して表面だけのことでないのが今日の聞き酒の会を見ても理解できる。

オーストラリア・ソムリエ協会ウェブサイト

今回の聞き酒の全ての資料は、伊賀氏によって公開されている。日本酒に関して英語で書かれた資料として第一級のもの。

花菱レストランのサイト

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