シティ案内

今日の一枚へ

キング通り

セントジェームズ教会(旧大聖堂)St James Old Cathedral

メルボルン百景トップ

キング通り

建築史-1849

メルボルンの教会


2019年10月16日(日)
セントジェームズ教会(旧大聖堂)
St James Old Cathedral
キング通り King Street
メルボルン Melbourne
この場所の地ap 地図

最初のセントジェームズ教会は、シティ中心部のコリンズ通り、ウィリアムズ通り、バーク通りよって区切られる5エーカーの政府所有土地を貸与され、1839年にポートフィリップ地区の初代ビクトリア総督、チャールズ・ジョセフ・ラトローブによって、礎石を置かれて建設が始まった。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/250 F8.0 ISO感度 100 太陽光 露出補正 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2017年1月15日17:43 板屋雅博撮影

VHD

 それ以前は、シンプルな木製開拓地風教会が当時のプレスビテリアン教徒や当時の小さなメルボルン町市民の献金によって建てられていた。セントジェームズ教会は、1837年2月11日にオープンした。1836年10月5日にメルボルンにシドニーから到着したロンドンの建築家で土地政策委員のロバートラッセル(Robert Russell)の設計である。コロニアル・ジョージア様式の建物はブルーストーン石材の土台の上にメルボルンの石切り場で切り出された砂岩で建築されている。建物は、未完成ではあったが、1842年に最初の礼拝が行われ、完成したのは1847年であった。


  メルボルン主教管区(diocese)は、1847年に設立された。1847年6月29日に、チャールズ・ペリー(Charles Perry)がロンドンのウェストミンスター大聖堂(Westminster Abbey)でメルボルンで最初の司教(Bishop)に任命され、1848年1月28日に着任した。セントジャームズ教会は、新しいメルボルン主教管区の最初の大聖堂となった。.正式に任命されたのは、1853年のことである。
1891年1月22日にセントポール大聖堂がオープンして礼拝が始まり、セントジェームズ教会は、教区(parish)教会に戻った。教徒は減少し、貴重な中心部の貴重な土地を広大に所有していたので、維持費もかなりかかり、解体の危機に瀕したが、なんとか免れた。



 移転が決定して、トーマス・ワッツ&息子建築事務所(Thomas Watts and Son)の指揮の元、石材のひとつひとつに番号をつけて現在の場所に、移転した。大司教によって1914年4月19日にオープン礼拝が行われた。聖壇ー入り口の方位軸を東西から南北へ変更することや、タワーの高さを1段低くすること、礼拝堂の天井を若干、低くすること、聖殿の高さを数インチ低くすること、主回廊の間の空間を再構成して通路と回等の手すりを背後に備えたロビーと聖具室を設けたこと、などを含めて、移転の際に教会建物に変更が加えられた。ふたつの両側の入り口が新しい通路用に作られた。




 セントジャームズ教会は、メルボルンの最初の大聖堂であり、重要である。またメルボルンの最古の建物のひとつである。建築家ロバート・ラッセルの唯一の現存する建物である。ラッセルは、英国で著名な建築家ジョン・ナッシュの事務所で仕事を覚えて、シドニーで建築家として活躍を始め、当時新鋭のフランシス・クラーク(Francis Clarke)、や、フランシス・グリーンウェイ(Francis Greenway.)と共に設計した。


Diocese:主教管区
consecrate:聖職に任命する。
Bishop:司教 archbishop:大司教 archbishop
enthrone:司教の座につく、
Cathedral :大聖堂
Sanctuary:聖殿 gallery:回廊、vestry:聖具室
pew:集会席  Baptismal font:洗礼盤
revert:元に戻る。
parish:教区  pulpit:説教席

 内部デザインもビクトリアでは稀で独特のものであった。伝統的なひまらや杉を使ったボックス型集会席両側の回廊や当初はラトローブ総督と法務大臣が使用した副総督用ボックス席、白い大理石の鉢を持った洗礼盤は、17世紀頃の作品でテームズ川のほとりに立つセントキャサリン大修道院(St Katherine's Abbey)に由来するものである。ふたつのマホガニー材で出来た説教席は、1847年に ladies of the congregation教団から送られたものである。著名な木彫芸術家Robert Prenzel作の第一次大戦記念ボードと第二次大戦ボードのコピーが展示されている。東側のステンドグラス窓はメルボルンの企業Ferguson and Urieの寄付であり、5枚の窓は、芸術家Napier Wallerの妻のChristian Wallerの寄贈である。

 建築年:1842年    
場所:キング 通り King Street  バットマン通り(Batman Street)との交差点。
フラッグスタッフ公園西隣 西メルボルン(West Melbourne)
地図:Google Map
設計:Robert Russell
建築時代:ジョージア期 Georgian
建築様式:コロニアル ジョージアン Colonial Georgian, Regency Style  
登録:ビクトリア州遺産 Victorian Heritage Register


このページのトップに戻る 

inserted by FC2 system