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建築物1850‐59

フリンダース通り

ラッセル通り

ウェリントン公爵ホテルDuke of Wellington Hotel

メルボルン百景

2016年3月27日(日)
ウェリントン公爵ホテル
Duke of Wellington Hotel
フリンダース通りとラッセル通りの交差点
Flinders Street and Russell Street
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map

ウェリントン公爵ホテルは、ラッセル通りとフリンダース通りの交差点に建つ。ふたつの建物が合体した建築物で、歴史上で何度も改築が加えられている。1850年に最初に交差点角地に建設された中心部分は2階建てで石材で建設され塗装されていた。1857年と1904年に一部分が追加建築がされた。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/80 F9.0 ISO感度 100 太陽光 露出補正 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2016年1月20日15:07 板屋雅博撮影

 ウェリントン公爵ホテルは、建築家のリチャードダルトン(Richard Dalton )が設計し、施主は建築関係のビジネスマンであったティモシーレーン(Timothy Lane)である。1850年に建設されゴールドラッシュの少し前の時期でだが、メルボルンのホテル産業は隆盛を極めており、ホテル自体が大金で売買されていた。ティモシーレーンは酒類販売免許を1850年と1851年にメルボルン市当局に申請したが却下されている。そこで1851年にスミス夫人が購入してボーディングハウス(宿泊のみの宿)として経営した。1853年にリチャードダルトン(ウェリントン公爵ホテルを設計した建築家と同人物と推定)が購入して酒類販売免許を取得した。ウェリントン公爵ホテルの歴史はそれほど大げさなものはない。作家のWilliam Kellyは彼の作品「1850年代のビクトリア」の中で、ウェリントン公爵ホテルに一泊したことを記述している。



 ウェリントン公爵ホテル
Duke of Wellington Hotel
住所:142-148 Flinders Street Melbourne
建築年:
1850年
建築期:プレゴールドラッシュ
建築家:リチャードダルトン(Richard Dalton )
施主:ティモシーレーン(Timothy Lane)


 ウェリントン公爵ホテルは酒類販売免許を1853年に獲得しており、それ以来、ずっと保持しており、メルボルンでは最も長い酒類販売免許保持記録となっている。ウェリントン公爵ホテルは労働者階級男性の酒場であった。フリンダース通りにたくさんあった倉庫で働く労働者が主な顧客であり、後には近くのヘラルドウィークリータイムズのジャーナリストが顧客となった。ウェリントン公爵ホテルの業績が拡大したため隣の建物の一部も客席に取り入れ、後には全部も借りて客席とした。隣の建物は1884年に建てられた3階建ての建物で、1900年代初頭にウェリントン公爵ホテルの一部となり、上層部はウェリントン公爵ホテルの宿泊施設となった。一階には部分にはふたつの店舗が入居し、1960年に建物がウェリントン公爵ホテルに併合された際に閉店した。1850年と1857年の建築部分は基礎、構造、大きさ、建築場所、年代などの点で非常に貴重であり、ゴールドラッシュ以前、また以後の建築物として重要である。

 ウェリントン公爵(Duke of Wellington)は、英国貴族の称号で、 初代はArthur Wellesleyで、代々子孫が名乗っており、現在は9代目となる。一般にウェリントン公爵というと初代を指し、1815年にナポレオンボナパルトの軍隊をワーテルローの戦いで撃破したことで有名である。当時、英国では最大のヒーローであったウェリントン公爵を英国系の移民であったウェリントン公爵ホテルの施主ティモシーレーンが採用した。

2006年

公式Web

Wikipedia

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