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メールエクスチェンジビル

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2007年7月25日(水)
メールエクスチェンジビル Mail Exchange Building
バーク通り(Bourke Street)、スペンサー通り(Spencer Street)の交差点
メルボルン Melbourne
この場所の地図Google Map

天気予報によるとメルボルンの気温は、最高17度、最低10度とかなり暖かくなってきました。冬の峠は越えたようです。もう直ぐに春となります。
十数年ぶりの寒波が来ていましたが、やはり全体としては暖冬でした。

昨年の今日2006年7月25日(フリンダース駅にキオスク)


 サザンクロス駅のバーク通り側出口の前にレンガ作りの大型の古いビルがあります。中央郵便局のメール受け渡し場(Mail Exchange)です。現在は、使用してなく廃墟のようになっています。
この建物は、1917年に建築されました。エリザベス通りとバーク通りの交差点に立つ中央郵便局GPOが手狭になった為に分室として立てられました。シューターやコンベヤーなど当時としては最新式の設備を持っていました。また鉄道輸送での複合輸送の必要性からスペンサー駅へ地下道でつながっていました。

州政府Web
 
Former Mail Exchange Building
164 Spencer Street
建築:John Smith Murdoch (豪州政府公共土木部門設計主任)
建設年:1913−1917
建設期:Interwar (両世界大戦期)
建設様式:Beaurx Arts
用途:郵便局業務

メルボルンで最初に鉄鋼製の窓枠を採用したビルのひとつです。

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Beaurx Artsは、フランス パリの美術学校 Ecole des Beaux Artsを中心にして流行した建築スタイルです。フランスではナポレオン三世の時代に第二帝国様式という建築様式が流行しました。ナポレオン三世の時代が1870年に終わり、第三共和国の時代が訪れます。この第三共和国の時代(1880年代−1940年頃)に起こった建築、アート運動がBeaurx Artsです。
ひとつの特徴が大型の近代的な建築の中にギリシャ復古調(Greek Revival)を取り入れていることです。

アメリカの政府系の建物などで多数の成功例があります。メルボルンや豪州ではあまり見られない建築様式です。
Mail Exchange Buildingは、ギリシャ伝統のエンタシス式の円柱のポールを16本も使用するなどのBeaurx Artsの特徴を強く出しています。

アメリカのBeaurx Arts建築物

Former Mail Exchange Buildingは、現在も豪州郵便局の所有です。

スペンサー通り
サザンクロス駅から北方面

手前右側の建物は、サボイホテル

今のところ廃墟ビルですが、この地区はかなりの勢いで開発が進められています。建物の基本構造を残した形で、新しいビルに生まれ変わるでしょう。

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