2015年9月21日(月)
メールエクスチェンジビル Mail Exchange Building
バーク通りとスペンサー通り
Bourke StreetとSpencer Street メルボルン Melbourne
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メールエクスチェンジビルはメルボルンが豪州の首都であった時代に第二のGPOとして最新の設備を持ったビルとして、スペンサー通りに直通のトンネルを備えた近代的な設計であった。
撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/125 F13.0 ISO感度 160 オート 露出補正 JPG
レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2015年1月18日16:19 板屋雅博撮影
Former Mail Exchange Building 164 Spencer Street
建築:ジョン・スミス・マードック John Smith Murdoch (豪州連邦政府公共土木部門設計主任) 建設年:1913−1917 建設期:Interwar (両世界大戦期)
建設様式:Beaurx Arts 用途:郵便局業務
階数:7階建て
Walking Melbourne
Onmydoorstep
メールエクスチェンジビルは1917年に豪州連邦国内部門の建築家ジョンスミス・マードックの設計により1917年に建築された。7階建て、鉄鋼製の構造、ボーアーツ様式で建設され、赤レンガ製ファサードである。2階から4階は水平の梁を垂直の柱によって支え,建物の骨組みを構成する構造。
正面ファサードの大きな特徴は対の巨大なギリシャイオニア式の柱である。柱と柱の中間は、ブロンズ色をした鋼製窓枠が嵌っている。建物の4つのコーナーには銅製の欄干を持った小さなバルコニーがあり、そこから2階から4階まで窓が設置されている。
地下トンネルがスペンサー通り駅(現、サザンクロス駅)のプラットフォーム2の地下につながっている。郵便列車から郵便物を地下通路を通じて移送する為であった。
メールエクスチェンジビルは豪州連邦の最初の建築主任のジョン・スミス・マードックの初期の作品である。メールエクスチェンジビルはメルボルンにおけるボーアーツ・クラシカル様式の代表作である。コリント式柱などモダンギリシャリバイバル様式は、10年ほどたってメルボルンで主流になるが、流行の先取りをした作品である。ボーアーツ様式はオーストラリアでは一般的ではなく、大型で重要な建築物に使われている。マードックは連邦政府のメールエクスチェンジビルの建設に歴史的価値を感じて、ボーアーツ様式を採用したと見られる。古典派クラシズムもこの時代の連邦政府建築物には良く見られる。
バーク通りと右側は ケーブルトラム本社
ジョン・スミス・マードックはその後、新首都キャンベラの建設にかかわることになり、建築面で主要メンバーとなった。キャンベラ建設では数多くの建築コンペが実施されたがマードックは審査委員のひとりとなった。マードックも多くの建物の建築責任者となった。
1900年代初頭に郵便量は飛躍的に増加し、GPOメルボルン中央郵便局では非常な混雑の状況となった。そのため、メールエクスチェンジビルは第二中央郵便局の役割を担うビルとしてスペンサー通り駅の目の前に建設された。この時代はまだ自動車は普及しておらず、州内の郵便は鉄道によって配達された。
スペンサー通り駅へ直接通路となるトンネルを持ち、近代的で詳細に設計された内部スペースを持ち、シューターシステムで郵便物を効率的にビル内を輸送した。鋼鉄製窓枠の使用は当時では新しい技術であった。1800年代は郵便物は馬車で運んでいたが、鉄道輸送が中心になったこともはっきり示している。
メルボルンのボーアーツの建築物
ポートオーソリティビル
ES&A Bank(ANZ銀行)ビル
旧ヘラルドサン本社ビル
ナショナル劇場(
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