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ウィリアム通り

最高裁判所図書館 Supreme Court Library

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2012年8月6日(日)
最高裁判所図書館 Supreme Court Library
最高裁判所 Supreme Court of Victoria
ウィリアム通り(William Street)とロンズデール通り(Lonsdale Street)の交差点。
メルボルン Melbourne
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ウィリアムズ通りにドームを持つ古い建築物がある。ドームの建設には巨額の資金がかかるために、豊富な資金量を持っていたメルボルンといえども、ドームの数は少ない。

撮影データ Canon EOS 5D シャッター速度優先AE 評価測光 絞りF20.0 1/80秒 ISO感度 400 露出補正 オート JPG レンズ EF 70-200mm f/2.8L USM
2011年1月03日 板屋雅博 撮影

  最高裁判所図書館 Supreme Court Library
住所:192 William Street
コリンズ通りとキング通りの交差点
建築:1877年
建築期:ビクトリアン
階数:3階建て
用途:公共用途(裁判所)
建築家:Smith & Johnson
建築様式:アカデミック・クラシカル、ルネッサンスリバイバル
 
Alfred Louis Smith (1830-1907)
Arthur Ebdon Johnson (1859-95)

最高裁判所図書館は、最高裁判所の中心的な建物のひとる。

Walking Melbourne 

ビクトリア州遺産

 最高裁判所の建築デザインは、1873年にビクトリア植民地公共建設局による公募コンペによって募集され、イギリスからの移民であるAL スミスとAEジョンソンの建築事務所が一位となり受注した。建設は、1874年から1882年にかけて行われた。
当時、メルボルンは、ゴールドラッシュによる巨額の収入があり、多くの公共建設に投入されたが、最高裁判所の建設にも惜しみなく費用が費やされた。

 ビクトリア最高裁判所は、ゴールドラッシュが始まった1852年に設立された。1851年にビクトリア植民地は、NSW植民地から分離して、英国本国と直接の関係を結ぶようになっていた。ビクトリア最高裁判所は、新しいビクトリア植民地の最高裁判所であるとともに、ゴールドラッシュで急増する移民により引き起こされる数々の裁判案件を迅速に処理する為でもあった。犯罪案件と共に、開拓と移住による土地の所有権問題も明確にしていく必要があった。最高裁判所と同時に、地方裁判所(County Court of Victoria,とMagistrates' Court)、家庭裁判所(the Victorian Civil and Administrative Tribunal)、上級審である高等裁判所(High Court of Australia)など裁判所システム全体も同時に構築された。ビクトリア最高裁判所は、一体の裁判所建築物としてはオーストラリアで最大規模を誇っている。

  ウィリアム通りとロンズデール通りの交差点には、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所などがあるが、集合的にメルボルン裁判所群( The Melbourne Law Courts )と呼ばれている。
ビクトリア最高裁判所建物の下層には、マーンブリー(Malmbury)産のブルーストーンやタスマニア産の石材が使用されている。
最高裁判所図書館は、中央部にタワーとドームを持っており、裁判所建築物群の中心部となっている。周辺には、事務所ビル、裁判棟などが配置されている。

 AL スミスとAEジョンソンは、クラシカルスタイルで多数の公共建築物をデザインしている。ビクトリア最高裁判所もその一例であり、ルネッサンスリバイバル様式である。
ドームは、最高裁判所長官のウィリアム・ストーウェル(William Stawell)の助言に従い、アイルランドのダブリンにあるジェームズゴードンの四つの裁判所(James Gandons Four Courts )を模倣したもの。

スミス&ジョンソン事務所の作品

エスプラネードホテル(セントキルダ)
Esplanade  The Espyの夜



  ビクトリア最高裁判所は、バララット、ジロン、ワーナンブール、ハミルトン、ホーシャム、ベンディゴ、ミルデュラ、シェパトン、ワランガッタ、ウォドンガ、セール、モーウェルにも支部を持っていたが、地方裁判所の一部を借りて、裁判を行っていた。






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