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ウィンズ Wynns クナワラ ワイナリー

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2012年9月13日(木)
ウィンズ Wynns
クナワラ ワイナリー Coonawarra Winary 南オーストラリア州 South Australia 
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サウスオーストラリア州のクナワラワイン地区は、オーストラリアのワイン地区の中でベスト5に入る。そのクナワラの中で最も名が知れたワイナリーは、このウィンズ。名門中の名門とも云えるウィンズは高級ワインの有名銘柄と云える。

撮影データ Canon EOS 5D シャッター速度優先AE 評価測光 絞り14.0 160/秒 ISO感度 100 露出補正 -1/3 オート JPG レンズ EF 24-70 mm f/2.8L USM
2011年2月04日 板屋雅博 撮影

 ウィンズのワインと云えばこの三つのワインセラーがラベルの中央部を占める。

クナワラのワイナリーは、1890年にイギリスからの移民であるジョン・マードックが最初のブドウの木を植えたことに始まる。初期のクナワラではいくつかのファミリーがシラーズ種のワインを生産していた。
ジョン・マードックが、1891年に設立したワイナリーがウィンズ。即ち、クナワラの歴史を知る最古参の名門ワイナリーと云える。

 ジョン・マードックは、1827年にスコットランドの貧しい家庭に生まれた。父の同名のジョン・マードックシニアや母、兄のジョージと共に1851年24歳のときに、にビクトリアへ移民してきた。ちょうどゴールドラッシュが始まった年で、ジョンJrは、馬車の御者からスタートし、金鉱山の鉱夫として働いて、やがてRiver Ovens金鉱山の金の仲買人として資金を貯めた。その後、英国との貿易港ジーロンに移り、お店を開き、ワインの商売を始めた。1854年5月12日にジーロンでエリザ・キングと結婚している。




 ジョン・マードックは、大金を銀行から借りて、現在クナワラがある近くのペノーラの郊外ヤルン・パークに3万ポンドもの大金を投じて土地を買い、16ヘクタールの敷地を持つヨーロッパ風の庭園の中に、イタリアン様式の大邸宅を立てた。そこで植民地総督、貴族、大金持ちや英国からの貴賓などを招いて交流を深めた。ジョン・マードックは有名な詩人、アダム・リンゼイ・ゴードンのパトロンとしても知られた。アダム・リンゼイ・ゴードンは、ジョン・マードックについての詩も書いている。

ふたりのゴードン

スタンフォードの泉



  ジョン・マードックは、クナワラワイン地区の創始者ではあるが、特にワイナリー作りを目指した訳ではない。
ジョンは、兄のジョンと共に農業ビジネスを拡大しながら、クナワラ周辺の土地を徐々に購入を進めた。1891年には、3万ヘクタールほどの土地を所有し、土地長者となった。ワインというより果物の生産拡大を目指し、1891年にクナワラフルーツ植民農園を設立した。北は、グレンこー、南はマウントガンビアに迫る広大な農園であった。羊では湿ったサウスオーストラリアに適したメリノ種の羊の生産を増やした。大農園主として、サウスオーストラリア農園主組合のメンバーであった。ジョージとジョンは、植民地議会の代議士としても活躍した。

  ジョン・マードックのワイナリーは、1951年にデビッド・ウィンズとサミュエル・ウィンズ(David and Samuel Wynn)の兄弟が購入してウィンズ・ワイナリーの名前が付けられた。現在では、Treasury Wine Estates社が所有しており、クナワラ最大のワイナリーである。

公式web

ジョン・マードック 豪州評伝集

クナワラ ワイナリー メル百




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