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ミスタナカ  ジョン・ロメリル

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2012年9月25日(火)
ミス タナカ Miss Tanaka
ジョン・ロメリル(John Romeril)
結城座 Yuuki-za
ブルーム Bloom
西豪州 Western Australia
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日豪プレス紙10月号の取材で、池袋の東京芸術劇場を訪問した。ミスタナカを書いた劇作家のジョン・ロメリル( John Romeril)さんに話しを伺った。 「ミス・タナカ」
メルボルンの劇作家ジョン・ロメリル氏の作品「ミス・タナカ」が江戸糸あやつり人形結城座、演出・天野天街によって9月26日から4日間、池袋の東京芸術劇場で上演される。

撮影データ Canon EOS 5D マニュアル露出 評価測光 絞り 4.0 1/125秒 ISO感度4000 露出補正 オート JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L /USM 撮影:板屋雅博 撮影2012年9月24日 池袋 東京芸術劇場

 ロメリル氏は、「ミス・タナカ」で結城座とは2回目の国際共同制作となるが、1995年にも結城座と、日本と豪州の戦争を描いた「フローティング・ワールド」を、東京とメルボルンで上演して成功させている。
「フローティング・ワールド」で、東京ではオージー側から見たストーリーを上演、メルボルンでは日本人から見たストーリーを上演するという作品の意図が見事に生かされた。東京では今回と同じ東京芸術劇場で上演。メルボルンでは、サウスメルボルンのモルトハウスシアターで上演された。

モルトハウスシアター(メルボルン百景)

ジョン・ロメリルさんお勧めのメルボルンの小劇場

ラママ劇業 2006 2008 (メルボルン百景)

 「ミス・タナカ」は、1880年代から西豪州ブルームに和歌山県太地町から移民した貧しい真珠採りの漁師たちの悲哀に満ちた人生をコミカルに描いた感動の作品である。
ブルームは、現在、ビーチ観光地として豪州では有名だが、当時は、捕鯨船が立ち寄るだけの寒村であったが、真珠や美しい貝殻が取れたことで、英国などへの輸出が産業となった。日本からだけでなくマレーシア、フィリピン、ニューギニアなどからダイバーが集められた。

ちなみに英国の石油会社シェル (ロイヤル・ダッチ・シェル)は、日本の三浦海岸で貝殻を買い集めたことからシェルの名前を社名にした。貝殻が貴重な交易品であったことがわかる。

シェルハウス (メルボルン百景)
 
 ロメリル氏の先祖も英国スコットランドからの貧しい芸術家の移民の家に育っている。奥さんが日本へ留学したことをきっかけに狂言など日本の古典劇を学んだ。
この作品に込めたロメリル氏のメッセージは、明治時代に貧しいながらも世界へ挑戦した日本人をオージーの視点から描くことにより現在の日本人にも共通する感動を呼び起こしたいとしている。

ロメリル氏は、現在、キャッスルメインに在住で、ひいきのAFLチームは、エッセンドン・ボンバーズ。

 結城座は、1635年(寛永12年)に旗揚げした江戸糸あやつり人形で、当時は江戸5座と呼ばれる人形劇座があったが、現在では唯一の劇団(座長、十二代目結城孫三郎)として有名。

公式web

海外との共同制作にも力を入れている。
今回の成功により、ロメリル氏と結城座は、オーストラリアでの上演を企画している。



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