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メルボルンセントラル

2006年12月20日(水)へ 18時15分

クリスマスの飾りつけ
ショットタワー Shot Tower
メルボルンセントラル Melbourne Central
ラトローブ通り La Trobe Street
Melbourne Melway 1B−M5

早朝は、13度ほどで思わず冬用の毛布を出すほどでしたが、午後からは気温があがり30度くらいまであがりました。しかし東風のために、ブッシュファイアの煙がギップスランド(Gipps Land)方面から襲ってきました。ここ1週間ぶりですが、決してブッシュファイアが消えていた訳ではありません。
Shot Tower前でくつろぐメルボルンっ子

メルボルンセントラル(黒川紀章設計)公式Web

メルボルンセントラル本来は、いい天気なんですが、ブッシュファイアの煙で空は、真っ白です。
快晴の写真
メルボルンセントラルの名物『Coops Shot Tower』です。この建物は、1890年に完成した鉛の玉(Shot Ball)を作る高さ50mのタワーを持つ工場です。メルボルンセントラルのショッピングセンターのビルは、1973年に完成しました。この50mのタワーを収納できるガラスの尖塔は、高さが84mあります。
このショットタワーですが、タワー上部から溶けた鉛の玉を銅で出来た仕切り板を通してサイズに区切り、後は自然落下させます。そうすると落下する途中で表面張力のために球体になります。更に冷却されます。タワーの最下部には水を張った水槽が置かれています。こうやってショットボール(Shot Ball)鉛の玉を作るのです。これ以前は、鋳物で作る方法でしたがコストがかかるのと真の球体に仕上げるのが非常に難しかったのです。この技術は1782年にイギリスで発明されました。

メルボルンセントラルメルボルンセントラルの中心部の巨大吹き抜けと巨大懐中時計クリスマスの飾りつけがきれいです。このショットタワーは、Coops家によって経営されたのでCoops Shot Towerと言います。世界最大のShot Towerは、メルボルンの北東2kmのClifton Hillにあります。こちらも同じCoops家が経営していました。Eastern Freewayの手前、Alexandra Paradeにあります。Shot Ballの用途は、実は鉄砲の弾です。拳銃やライフルなどの弾です。豪州は、建国以来、英国と米国が参戦する主だった作戦や戦争にすべて参加しています。英米と共に世界の紛争に参加するという強い意思を豪州は持っています。このショットタワーが出来た1890年頃から世界は非常にきな臭い雰囲気になってきました。英米、ロシア、フランス、ドイツ、日本などの列強による植民地主義、帝国主義の台頭です。1914年には、英国は自国面積の実に100倍もの植民地を支配していたのです。もちろん豪州の面積が大きく貢献しています。1914年には、ついに第一次世界大戦が勃発します。

メルボルンセントラルドイツ・オーストリア・トルコ・ブルガリアの同盟国と英・仏・ロシア・豪州・NZ・日本の連合国の戦いです。豪州は1901年に独立していますが、英国連邦軍の主要メンバーです。また現在でも豪州軍には、Royalの名称がつきますが、これは英国王家への忠誠を意味しています。豪州は、ヨーロッパ戦線に実に30万人の軍隊を派遣しています。戦死者数は、60,000を越えます。当時の豪州の人口は、500万人を越えた程度です。第一次世界大戦で国民ひとりあたりの戦死者数は、No1です。実に戦争当事者であるドイツフランスよりも多いのです。この戦争でもうひとつ重要なことがあります。それはANZACです。豪州NZ軍は、ヨーロッパ戦線では一番の華々しい戦線であったドイツとの戦争には参加できませんでした。そのかわり与えられたのがトルコとの戦線です。衰えたりといえどもオスマントルコ軍は非常に強力でした。豪州軍の多くはトルコとの戦いで亡くなっています。その中でも最大、最悪の戦いがガリポリ(Gallipoli)作戦です。

メルボルンセントラルクリスマスのお買い物でにぎわうお店。

ガリポリとは地中海と黒海を結ぶ海峡の重要な戦略拠点にあります。ここで豪州NZ軍は、英国軍と共にトルコ軍によって壊滅的な打撃を受け2300人もの戦死者を一度に出したのです。ここでの戦いの結果、NZ軍との強いきずなが生まれ、いわゆるANZAC精神が培われたのです。
豪州を知ろうとするとき、ANZACは、重要キーワードです。
今は平和なメルボルンセントラルショッピングセンタ−です。このような歴史を記念するために多くの費用をかけてショットタワーを保存したのです。(しかし現場にまったく一言も説明がないのが残念です。)
豪州戦争記念館

クリスマス特集

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