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カールトン公立小学校 No.2605

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公立小学校

1880-89

カールトントップ

 ヘンリーバスト―

2016年7月3日(日)
カールトン公立小学校 2605番
Primary School No.2605
カールトン Carlton
メルボルン Melbourne
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世界遺産カールトンガーデンからラスドーン通りの向かい側に位置する。イタリアンゴシック建築の圧倒的な建築で地域の小学生の人気を集めた。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 絞りF6.3 1/2000秒 ISO感度 200 露出補正 オート JPG レンズ EF 24-70 mm f/2.8L USM 2014年1月14日8:04 板屋雅博 撮影


  公立小学校 2605番
Primary School No.2605
住所:201-231 Rathdowne Street, Carlton
建築年:1883 - 1884年
建築目的:小学校
現在の用途:小学校
建築期:ビクトリアン
建築様式:ネオ・ゴシック Italian Gothic
建築家:Henry Bastow

hipped roof 寄棟屋根

The Primary School at 215 Rathdowne Street, Carlton is an Italian Gothic style building built in 1884 with a hipped roof central pavillion buttressed either end by slightly projecting gables.

 公立小学校2605番は、1884年に建築された。イタリアンゴシック様式で 中央棟は寄棟屋根を持ち両側を少し突き出した破風で控え壁で支える構造になっている。陶器製タイルで表面化粧された屋根は建設当初からのものだと推測される。壁は多色煉瓦で石灰岩製のパネルと破風に四つ葉飾りを嵌め込んである。主玄関のデザイン要素として使われているのは、要石、抱き(モルタルで形を作ること)、玄武岩質の柱、鋳型などである。
四角形の頭部をした窓枠と数個の区画別にアーチ形をした窓を置き換えた正面と南西側のファサードの窓には改造が加えられた。フロントポーチの場所を犠牲にして、1階の教室には増築がなされた。プラットフォームの除去など建物内部も改築がなされた。これらの改造にも関わらず、建物は建築当初の特徴を十分に残している。



 建物は中央の正面入り口を中心として左右対称に構成されている。レイアウトは中央部に廊下、1階と2階の東西両サイド端に階段が配置されている。狭い敷地ではあるがガラス窓の採光を重視して明るい教室や廊下となっており、当時の他の小学校とはかなり異なっている。建物内部の作り込みは比較的建築当初の特徴を残している。表面は建設当初の姿に複数のカラーで塗装して仕上げてある。設計は1880年代に植民地政府公共建設局学校部門部長であったヘンリーバスト―のシニアアシスタントであったJ.H. Kelleherと学校部門のメンバーであったS.H. Bindleyが主に担当した。




 公立小学校2605番は学校建築としては非常に珍しいイタリアンゴシック様式で設計されている。ラスドーン通りに面して限られた敷地であるが強い存在感をアピールしている。内部構造も十分に計算されている。中央に廊下を配置し東西両サイドに階段を配置し、教室を両側に割り振っている。電気が無い時代の建築であり全ての教室に最大限に採光を取るように設計している。建物外部には石灰石や玄武岩、多色煉瓦を使用し、装飾デザインにも細心の注意を払っている。



 ラスドーン通りは、シティ東北部分でビクトリア大通りと交差する地点から始まり、カールトンガーデンズの西側に沿ってシティから北部へ真っ直ぐに伸びる通りである。
南側には聖心聖母教会(Our Lady of the Sacred Heart Church)が見える。

聖心聖母教会

Onmydoorstep

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