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スワロー&アリエル ビスケット工場

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2014年12月29日(月)
スワロー&アリエル ビスケット工場
Swallow & Ariell Biscuit Factory
ポートメルボルン Port Melbourne
メルボルン Melbourne 
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ポートメルボルンにかつて世界一流のビスケット工場があった。ルース通り(Rouse), ストークス通り(Stokes), ビーチ通り(Beach)、プリンセス通り(Princes Streets)の1ブロックを占める広大な工場である。

撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先優先AE 評価測光 絞り 11.0 1/100秒 ISO感度200 露出補正 オート JPG レンズ EF 70-200mm f/2.8L /USM 撮影:板屋雅博 撮影2014年1月12日 17:09

 スワロー&アリエルスチーム ビスケット製造会社(The Swallow & Ariell Steam Biscuit Manufactory)は、1800年代ビクトリアの最も成功した製造業のひとつであり、食品業としては世界一流の会社であった。
1854年にトーマススワロー(Thomas Swallow )がサンドリンガム(ポートメルボルン)の地に工場を作り、同年の後半にトーマスアリエル(Thomas Ariell)が共同経営者として参加した。最初の製品は、シップビスケット(Ship Biscuit)と呼ばれる航海用ビスケットで、ヨーロッパからの長く厳しい帆船での航海に備えるためにデザインされたものであった。ここサンドリッジはヨーロッパと豪州を結ぶ港であった。1880年代後半までにビジネス範囲を広げ、砂糖の精製、製粉の操業を開始し、ビスケット、ケーキ、プディングなど100種類を超える製品群を出荷していた。
  
第一次、第二次大戦時にはオーストラリア軍へも正規品として供給された。大戦時には国内マーケットを主要な市場とした。スワロー&アリエル社の製品は、一般家庭にも高級品として広く普及した。
トーマススワローは1880年以前に会社を退職したが、彼の名前と空を飛ぶ燕の紋章は、1800年代を通して1964年までスワロービスケットの缶に装飾されたいた。1964年には同社はアーノット(Arnotts)に吸収されたが、ポートメルボルンの工場では1991年までビスケットの製造を続けた。

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 現在の建物の直ぐ近所に土地を賃貸した。ビスケット工場の建物は数段階に分けて建設された。ストーク通りとルース通りの交差点の3階建の部分が1858年に建てられた最初の建物である。1870年代と1880年代にストークス通りとルース通りに2階建ての建物が建てられた。ストークス通り沿いの増築建物は麦芽工場として1876年にジョン・バーレー・モートンから買収し、既存の建物に合うように改造された。
建築物の第二段階は1900年代に入って増築された。1911年に完成した建物は、Gordon McRae が設計した。ビーチ通りの角の建物は1922年にメルボルン屈指の建築事務所Bates Peebles and Smart の設計である。上記二つの建物の中間は、1940年代から現在まで貨物荷捌き場となった。

Onmydoorstep

 スワロービスケットを買収したアーノットビスケットは1865年にNSW植民地のニューカッスルでスコットランド移民のウィリアムアーノットがパン屋をオープンしたことに始まる。パイやビスケットを港の船員や業者に販売した。当初は地元で大きくなったが、1960年代に南豪州のメンズ(Menz)社、ビクトリア州のBrockhoff Biscuit Co.や Guest's Biscuits社を吸収合併してオーストラリアンビスケット会社を作り、更にアーノットビスケット社になった。

Arnott's

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