フェリーの煉瓦事務所と台秤計量所

2020年6月14日(土)
工場長宿舎&計量事務所、台秤( weigh-bridge)
FORMER FERRY TERRA COTTA AND ENAMELLED BRICKWORKS OFFICE
310 ALBERT STREET BRUNSWICK, Moreland City

この場所の地図Google Map BRICKWORKS OFFICE(VHD)  VHD Quarries and Brickmaking

撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先AE 評価測光 1/250 絞りF11 ISO感度 100 露出補正 太陽光 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L 2020年1月25日15:16 撮影:板屋雅博


陶器と釉薬煉瓦会社(Terra Cotta and Enamelled Brickworks)は、1887年に建築された。赤レンガで作られ装飾用陶器制小塔で装飾されていえる。折衷様式で設計された美しい建物は、多くの建築要素を持ち、工場の入り口に煉瓦会社と陶芸家の作品の広告塔として建築された。グラハム・フェリーGraham R Ferryは、イングランドのヨークシャー(Yorkshire)で生まれ、1886年に陶器ビジネスの会社を設立した。土地は、それまでフェリーが働いていたBrunswick Pottery社の社長アルフレッド・コーネル(Alfred Cornwell)から賃借した。ブランズウィック陶器(Brunswick Potteries,)は、アルフレッド・コーネルが1861年にアルバート通りで設立した。


ブランズウィック陶器は、産業用と家庭用の陶器を生産した。煉瓦と陶器は、ブランズウィックの主な産業であった。コーネルの陶器工場とホフマン煉瓦工場(Hoffman's brickworks)は、ドウソン通り交差点( Dawson street crossin)から専用の鉄道引き込み線を引いていた。コーネルのブランズウィック陶器は、1965年に閉鎖された。1890年代の経済危機をなんとか乗り切った後、陶器製造ビジネスを拡大して、屋根材や屋根の尾根部分のタイルなどを生産した。グラハム・フェリーが1916年に引退した後で工場は閉鎖された。ブランズウィック市当局は、1928年にこの敷地を購入した。市当局は、粘土採石場を埋め戻し、この建物を除いて、すべての建築物を解体した。


入り口の小屋は、公用の台秤(ウェイブリッジ/weighbridge:車両を載せられる大きな計量台)を格納する小屋として使用された。台秤は、シドニーのオーストラリアン・スケール会社( Australasian Scale Company;ASCO)が製造して、1999年当時には内部に実在していた。台秤は、計量局(department of Weights and Measures)によって登録されて、公用台秤として使用された。フェリー陶器と釉薬煉瓦会社は、陶器の郷といわれイングランド・スタッフォードシェア(Staffordshire)を文字ってオーストラリアのリトル・スタッフォード言われていたが、入り口の事務所は、100年を超える歴史を持つ工場の唯一残存する建物であった。


フェリー陶器と釉薬煉瓦会社は、ブランズウィックでは他を圧倒する巨大な工場あった。ビクトリアではブランズウィックは陶器生産の集積地であった。陶芸家として有名なグラハム・フェリー (1847-1924)が社長を務める工場として歴史的な価値がある。グラハム・フェリー は、陶器と釉薬煉瓦会社のみならず、いくつかの現地の陶器会社も所有していた。陶器と釉薬煉瓦会社建物は、折衷様式( eclectic design)の傑作である。19世紀後半にこの工場で作られた各種の陶器が装飾用としてまた展示用として使用されていた。この事務所建物は、ブランズウィックでは大規模であったグラハムフェリーの陶器工場の数少ない産業遺産である。


他の著名な陶器工場であるホフマン煉瓦工場( Dawson St)、アルフレッド・コーネルの煉瓦工場(Phoenix St)などブランズウィックの陶器会社は、1960年代に解散した。この計量事務所が唯一の残存建物である。ラットナーの帽子工場(Latner's Hat Factory)、ホフマン煉瓦工場、ミラーロープ工場(Millers Ropeworks,)、ホードリーとマクロバートソンの菓子工場(Hoadly and MacRobertson Liquorice factory)、ドーソン鋳物工場(Dawson's Foundry)などの周囲の工場などがこの小さな事務所の背景(industrial setting)となった。台秤は、事務所内に残っていたが、道路上の秤用プレートは取り除かれている。


メルボルンには、初期の台秤( weigh-bridge)と台秤作業所はいくつか現存している。
ウェリビー(Werribee)の公用台秤、フッツクレイのSchutt and Barrie's、コリンウッドのFoy & Gibsonなどである。
どの台秤も制作時代に応じて計量範囲とサイズがほとんど同じであり、使用される業界による違いはない。
唯一、フェリーの台秤は、使用される業界の用途を反映していた。



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