タウンホールなどの設計で著名なメルボルンの建築家ジョージ・ジョンソンの設計であるコリンウッド・タウンホールは、市民ホール、図書館、市役所、裁判所、郵便局などが入居した。全ての部屋は雄大な空間を取っており、重厚に装飾をされ、化粧しっくいを施された煉瓦を織りなして建築された2階建ての建築物で、鋳物の鉄を使用している。中央部に巨大な時計台タワーが配置されている。この時計は、メルボルンのGPO中央郵便局に設置されていたもので1890年にGPOから取り外されていたものが移設された。時計台のベルは、1890年にロンドンのホワイトチャペル鋳物会社(Whitechapel
Foundry)のメアーズ・ステインバンク(Mears and Stainbank)のふたりによってによって制作された鋳物製である。
内装の大掛かりな改装は、1938年にAC Leith and Associates社によって実施された。
当時のメルボルンの著名建築家であるジョージ・ジョンソンは、ビクトリアで19世紀後半に特に政府系の建築物や劇場、オペラハウスなどが有名である。代表作は世界遺産カールトンガーデンのロイヤルエキジビジョンビルディングのアネックスがある。コリンウッドタウンホールに直接に比較されるジョンソンの作品としては、ノースメルボルン・タウンホール、ノースコット・タウンホールなどがある。
1938年に大掛かりな内装工事を行ったAC Leith and Associates社のACレイは、ビクトリアの各地に作品を残している。ACレイはホルムズグレン住宅工場(Holmesglen
House Factory)の設立などビクトリア公共住宅局(Housing Commission of Victoria)の設立にも関わっている。バーウッドにあったオーストラリアで最初のドライブイン映画館(Drive-In
theatre )も設計している。
1890年にG B Leithがコリンズ通り408に建築事務所を設立した。1918年にG B & G Burridge Leithとなり、1930年頃にはA
C Leith となり、老舗のHaddon & Henderson社を吸収合併した。1936年にHarold E Bartlettとパートナーを組み、1857年の会社法(
Companies Act)によりLeith & Bartlett Pty Ltd社となった。
住所:140 Hoddle Street, Abbotsford
建築:1885年ー1890年 建築期:ビクトリアン
建築様式:第二帝国 Second Empire
建築家:ジョージ・ジョンソン George Johnson
ナショナルトラスト:B1266
ビクトリア州遺産登録:HO140