セントビンセントデポール孤児院（St Vincent de Paul Orphanage）は、エメラルドヒル（サウスメルボルン）の地に１８５５年設立された。この施設はビクトリアでは初めての組織的なカトリック系孤児院であった。孤児院の建物は１８５８年～１８５９年に建築家George
and Schneiderの設計により建設され男児と女児が入居したが造りが不十分で貧弱な建物であった。１８６１年にシスターズオブマーシー修道会のMother
Ursula Frayneが孤児院の運営を引き継ぎ、同年に女子児童の責任を負った。Royal Commissionの基金により新しい女子孤児院が建設された。当時のメルボルンの教会建築の大御所ウィリアムワーデルの総監修の下で、詳細設計は教区事務官だったJohn
B Dennyが行った。１８６６年に追加建築が行われ、これは質素で温厚なゴシック的主から見てDennyの単独の設計と判っている。追加建築されたのは牧師館、教室、寄宿舎、保健診察室などで、全ての施設はは建築的に独創的なものであった。
2015年5月13日（水）
セントビンセントデポール孤児院（St Vincent de Paul Orphanage）は、エメラルドヒル（サウスメルボルン）の地に１８５５年設立された。この施設はビクトリアでは初めての組織的なカトリック系孤児院であった。孤児院の建物は１８５８年～１８５９年に建築家George
and Schneiderの設計により建設され男児と女児が入居したが造りが不十分で貧弱な建物であった。１８６１年にシスターズオブマーシー修道会のMother
Ursula Frayneが孤児院の運営を引き継ぎ、同年に女子児童の責任を負った。Royal Commissionの基金により新しい女子孤児院が建設された。当時のメルボルンの教会建築の大御所ウィリアムワーデルの総監修の下で、詳細設計は教区事務官だったJohn
B Dennyが行った。１８６６年に追加建築が行われ、これは質素で温厚なゴシック的主から見てDennyの単独の設計と判っている。追加建築されたのは牧師館、教室、寄宿舎、保健診察室などで、全ての施設はは建築的に独創的なものであった。
１９００年に女子孤児院のチャペルが建設された。質素な煉瓦作りのチャペルはカトリック教会建築家のKempsonとConnollyで１９２３年に改築され、１９３３年には、建築家のTJ
Powerによって更に改築されている。横側の壁はゴシックスタイルの控え壁のあるアーケードに取り換えられ、新しく横側に通路が造られた。現在のチャペルの基礎構造はほとんど1900年代に拡張された部分と2階の拡張部によって隠されているが、１９３８年の改造による。更に１９５４年に改築が行われた。
セントビンセント女子孤児院は、１８００年代半ばにおけるメルボルンのカトリック教会系養護施設の歴史を語る重要な遺跡である。女子孤児院の建築はメルボルンの伝統的ゴシック建築の代表例であり、サウスメルボルンに於ける建築発展と関連性を持っている。チャペルは孤児院の重要な要素であり、シスターズオブマーシー修道会による女児たちを身体上もまた精神的なケアーに使われたが、建築的は限定的な重要性である。現在では民間用途であり、一部は荒廃している。
メルボルンの南岸であるブラックロックにもセントビンセントデポール子供院が休暇時の海浜学校として開設されたが、１９６６年にサウスメルボルン校を閉鎖してブラックロックへ移転した。