11月のメルボルン

マッドマン豪州全国コスプレ大会

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2009年11月21日(土)
マッドマン豪州全国コスプレ大会
決勝戦
Madman National Cosplay Championship
The Sabel Hotel
アルバートパーク Albert Park
この場所の地図 Google Map

今日のメルボルンの天候は、曇り後雨。夕方からは、雷を伴った激しい雨となった。

Canon EOS 5D 絞り優先AE 評価測光 絞りF2.8 1/800秒 ISO感度 800 AWB 画質圧縮率 JPG
レンズ EF 70-200mm f/2.8L IS USM

ビクトリア州代表 Nicole Collis
Princess Kraehe(プリンセス・クレール)
Princess Tutu(プリンセス・チュチュ)
3位入賞。

 マッドマン主催の全国コスプレ大会が、メルボルンのアルバートパーク、シーベルホテルで行われた。地元ビクトリア州、NSW州、クインズランド州、南豪州、西豪州の5州の予選を勝ち上がった各州の代表が、全国大会優勝を賭けて決戦を戦った。

クインズランド代表 4位入賞
Robyn Murphy
Kos-Mos (コスモス)
Xeno.Saga The Animation(ゼノサーガ シリーズ)

ゼノサーガは、プレイステーション用のSFソフト。The Animationは、そのテレビ用のアニメ。コスモスは、主要なキャラクター。

バンダイナムコ公式Web コスモス

『私は人間ではありませんただの兵器です。』

 優勝したNSW州代表
Christie Lee
Alice (アリス)
Pandora Hearts(パンドラハーツ)

クリスティー・リーさんは、日本語がうまく、アリスを演じながら日本語で実演。観客にはほとんど日本人はいないながらも、多くのオージーは、日本語が理解できる模様。日本語で『がんばって』などの掛声がかかった。パンドラハーツは、望月淳による現在も連載中のマンガ作品。
アリス(血染めの黒うさぎ) は、物語のヒロイン。

優勝者には、東京で開かれるアニメフェスティバルへの往復航空券などが副賞として贈られる。

パンドラハーツ公式Web

Gファンストーリーズ

 コスプレ大会の冒頭に挨拶したメルボルン日本領事館の伊坂剛広報文化センター所長。
いまや日本文化の代表するキャラクターとなったのアニメについて日本政府を代表して語る。
アメリカでは、今年、アニメが米国の伝統的なマンガであるコミックを数量・金額で抜いたと解説。(JETROの数字による。)

伊坂氏自身も秋葉原には良く通ったと伝えると会場はどっと沸いた。
コスプレファンにとって、秋葉原は、聖地と化している。

 南豪州代表 5位入賞
Jenita Naipal
Laputa Robot
Laputa, Castle in the sky (天空の城 ラピュタ)

一般的なコスプレの概念とは違い、ジェニタさんは、大型ロボットという難しい課題に挑戦。ロボットのコスチュームを着用するのに約10分から20分がかかる。また移動がほとんど出来ない。ご両親の助けを借りて着用する。制作は、父親の助けを借りながら自作したもの。

天空の城ラピュタは、スタジオジブリ制作の長編アニメーション。1986年度の作品。
宮崎駿監督。

 今回のコスプレ全国大会を主催しているマッドマンは、メルボルンのコリンウッドに本社を置くアニメの輸入販売会社。

Tim Andersonによって10年ほど前に設立された。日本のアニメ『エヴァンゲリオン』の輸入によって莫大な利益を獲得。その後、急速に拡大した。初期の頃は、日本のアニメの輸入販売に特化。マンガの輸入販売にも大きなシェアを持つ。現在では欧米からの映画の輸入も手掛けているが、日本のマンガが主力であることには変わりはない。特に宮崎駿の作品には力を入れている。

マッドマン公式Web

ティム・アンダーソンは、最初のコスプレは、徳川家康の隠密作戦部隊(Crack Commando Unit)だと説く。変装したものは、Cats, Pocky Boxes, Lolli-goths, Bishonen Boysなど。

 新世紀エヴァンゲリオンは、1995年からテレビ東京で放映されたテレビアニメ。
原作:ガイナックス
監督:廣野秀明

エバンゲリオンとは、人類の撲滅を図る『使徒』を破壊するために作られた汎用人型マシンのこと。そのパイロットには、14歳の少年・少女が選ばれた。

使徒は、聖書に出てくる天使をベースにして名前が付けられている。
キリスト教になじみが深いオーストラリアで爆発的に受けたのは、宗教的な背景があったからかもしれない。聖書をベースとした小説は、欧米では数多いが、マンガやコミックではほとんど無い。

 日本のマンガやアニメには、宗教上、倫理上のの制約はまったくないと言ってよい。
SFを駆使して時間の制約もなく、西洋、東洋、夢想の国々をベースに優れた原案を制作している。マンガやアニメの原画制作技術も世界で最も進んでいる。日本では、マンガ、アニメはビジネス的に厳しい時代を迎えているが、日本のポップカルチャーとしてのマンガ・アニメが持つ力はまだまだオーストラリアでは十分なパワーを持っている。
欧米では優れた原作があってもアニメ化の技術がない。中国などは、周約労働力によってアニメの制作技術は進んでいるが、まだ原作を書く段階には至っていない。
当分、日本の独壇場が続く。

Supanova

  日本の場合、大きな問題点が指摘される。それは知的財産保護が不十分な点。
多くの作品で、特に諸外国での知的財産保護の設定が遅れている。
マッドマンなどの諸外国企業は、その点を利用したビジネスを行っている。
優れた日本の作品の著作権を、自社が購入、代行することによりオーストラリアでの大きな権益を確保している。


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