１９３６年１１月、メルボルン市当局の公園（Parks and Gardens）管理委員会は、ロイヤルパーク公園に女性用更衣室用パビリオンを建設する１１９９ポンドの寄付をWA
Townsend氏から受け取った。同じ頃にオーバルの周辺に松の木で囲まれたランニングトラックが作られた。オーバルの直径は、ハードルレースコースや棒高跳びのコースを作る為に十分な距離をもって作られた。１９３７年１２月にオーストラリア女性競技大会が、ロイヤルパーク公園で開催されたが、その為に作られたものであった。この大会は、１９３８年２月に開催された第３回コモンウェルス競技大会（Empire
Games）に向けた国内大会であった。
2019年3月10日(日）
ロイヤルパークの土地時代は、１８４０年代とメルボルンの初期の時代に、公園用地として確保されていたが、ロイヤルパーク公園が現在の区画に造成されたのは１８７６年のことであった。、ロイヤルパーク公園の敷地は、１８００年代は牧草地、放牧場として使用されていたが、１９００年代に入るとスポーツ用地として使用が始められ、市民の人気を集めた。ロイヤルパーク公園の北側に１９０３年にゴルフコースが作られ、テニスコート数面が１９０４年に作られた。１９３４年にメルボルン市当局がロイヤルパーク公園の運営を引き継いだ。市当局は、スポーツ施設の改善プログラムを発表した。ロイヤルパーク公園の北側にあるマクアリスター（
McAlister）、ランスフォード（Ransford）、ライダー（Ryder）の３楕円形競技場オーバルが出来たのはこの時である。ポプラーオーバルと隣接するオーバル付属パビリオンが作られたのは、１９３６年と３７年にかけてである。
１９３６年１１月、メルボルン市当局の公園（Parks and Gardens）管理委員会は、ロイヤルパーク公園に女性用更衣室用パビリオンを建設する１１９９ポンドの寄付をWA
Townsend氏から受け取った。同じ頃にオーバルの周辺に松の木で囲まれたランニングトラックが作られた。オーバルの直径は、ハードルレースコースや棒高跳びのコースを作る為に十分な距離をもって作られた。１９３７年１２月にオーストラリア女性競技大会が、ロイヤルパーク公園で開催されたが、その為に作られたものであった。この大会は、１９３８年２月に開催された第３回コモンウェルス競技大会（Empire
Games）に向けた国内大会であった。
メルボルンロイヤルパーク公園で開催されたオーストラリア女性競技大会は、３千人が参加し、女性競技者用に作られた施設の高品質に多くの人が賛辞を述べている。近年の記事に記述されているが、女性用更衣室用パビリオンや競技用オーバルの建設の前は、メルボルンの女性競技者は、犬の訓練用トラックを使って練習や競技をしていると酷評された。女性競技者連盟（Women's
athletics association）は、ビクトリアメルボルンで１９２９年に設立された。続いて１９３２年には、オーストラリア・女性アマチュア競技連盟（Australian
Women's Amateur Athletic Union）が設立された。
陸上競技での史上初めての豪州女性のオリンピック参加は、１９２８年オリンピック大会である。それ以前は、水泳競技で豪州女性は参加している。１９３８年コモンウェルス競技シドニー大会では、多くの女性が陸上競技に参加して優秀な成績を収めた。参加者の多くは、２か月前のメルボルン・ロイヤルパーク公園で豪州各州を代表して協議した女性選手たちであった。女性用更衣室用パビリオンと隣接したトイレは中規模のサイズである。設計者は不明だが、市当局の建築物設計室と思われる。
パビリオンは、赤レンガで造られており、英国国内様式（English Domestic ）、又は英国小屋様式で設計されており、急こう配( pitched)のタイル張りの屋根である。内装はシンプルな仕上げで、木製の天井、頑丈なレンガ壁の上にコート類をかけるフックが付けられている。大きな中央部屋の横にトイレとシャワールームがいくつかあり、個部屋にキッチン設備がある。窓々は、シンプルなよろい窓（
louvre）である。パビリオンから競技場へ階段が備えてある。日陰を作るためにパビリオンの周辺に木々が植栽してある。
ロイヤルパーク公園、ポプラオーバルに作られた女性用更衣室用パビリオンは、ビクトリアで最初に作られた女性陸上競技者用施設として重要な意義を持っている。女性用更衣室用パビリオンやオーバルは、豪州女性陸上競技者の実力向上用の設備を目的としたものであった。