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報時球2017

ウィリアムズタウントップ

報時球 タイムボール Time Ball

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2007年10月30日(火)
報時球 タイムボール Time Ball
ポイント ジェリブランド Point Gellibrand
ウィリアムズタウン Willianstown
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map (航空写真)

今日は多少は雲が出ていましたが、気温は21度と暖かな春の日でした。これから週末にかけては曇りが予想されていますが、なんとか週末は晴れて欲しいものです。

昨年の今日2006年10月30日(ヤラ川ボート部艇庫)

メルボルンのスポーツを更新しました。

報時球 Time Ball
1700年代から1800年代にかけて英国や欧州から多くの帆船が豪州にやってきました。当時は、六分儀という機械で主に北極星を観測して方角を測定していました。その際に正確な時間を知っている必要がありました。毎日の同じ時間に天体の位置を測って船の位置を測定して海図に書き写していました。船長や航海士は現在の時計と比較してもさほど変わらない精度の時計(Chronometer)を持っていました。しかし誰もが高価で正確な時計を持っている訳ではないので、時々、正しい時間を知らせる必要がありました。一般的に用いられたのは、大砲を鳴らして時間を知らせる方法でしたが、大砲の音が船まで届くのに数秒がかかり正確ではありません。更に音がうるさいという問題がありました。

1818年に英国のRobert Wauchope船長が考案して、1833年に最初のタイムボールが英国のグリニッジに設置されました。これは金属製又は木製のボール(二枚目の画像の塔の上にある球体)を機械式でポールの上まで持ち上げ、下に落とすことで船に時刻を知らせるというものです。英国や英国植民地では毎日午後1時にタイムボールを落としています。米国では正午です。出航しようとする帆船は、午後1時の少し前にはタイムボールが見える場所までやってきて主に一等航海士の責任で時刻を合わせたのです。

タイムボール(日本語)

Greenwich Time Ball

タイムボールの建物は、1849年に灯台として建設されました。当時は、タイムボールの代わりに布製の旗が、旗ざおの先端に掲げられて、毎日午後1時天体観測所からの合図を元に正確に引き降ろされていました。タイムボールの運用は、1853年から開始されました。英国グリニッジのタイムボールから遅れること20年です。最後のタイムボール番人(Time Ball Keeper)であったRichard Vaughanが1926年に亡くなる10日前の9月1日が最後の日です。その後、タイムボールは、メルボルンのロイヤルボタニカルガーデンに移設されまたが、ウィリアムズタウン歴史クラブの努力もあって1990年にこの地に返還されました。

Williamstown Lighthouse

世界中で150個のタイムボールが設置されましたが、現存するものは多くはありません。
Greenwich Observatory 英国
Calton Hill, Edinburgh 英国
Deal, Kent 英国
Alfred Waterfront, Cape Town 南ア
Fremantle, Western Australia 豪州
Point Gellibrand, Victoria 豪州
Lyttelton, New Zealand. ニュージーランド

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