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ミント Royal Mint 造幣局

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2013年8月22日(木)
ミント Royal Mint  造幣局
ウィリアム通りとラトローブ通りの交差点
William Street and La Trobe Street
メルボルン
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ウィリアム通りとラトローブ通りの交差点には政府司法関係の役所が多いが、その中に造幣局の建物が残っている。造幣局ビルはメルボルンの歴史的な建築物の中でも重要だるだけではなく、ゴールドラッシュ時代からのメルボルンの金貨及び硬貨の歴史を表している。

撮影データ Canon EOS 30D 絞り優先AE 評価測光 絞り9.0 1/230秒 ISO感度 100 露出補正 太陽光 JPG レンズ EF S17-85mm f/4-5.6 IS USM
2007年11月24日午後16時29分板屋雅博撮影

ミント Royal Mint 造幣局
建築年:1869−1872年   
場所:280-318 William Street
設計:ジョン ジェームスクラークJohn James Clark (植民地政府公共建設局)
建築時代:ビクトリア Victorian
建築様式:Renaissance Revival
建設業者: William Murray、Company of Emerald Hill、Martin and Peacock of West Melbourne
当初の建築群:硬貨鋳造設備、事務室、住居地区、関連施設があった。
現在残っている設備:2階建ての事務所ビル、住居地区、ふたつの玄関門、周囲の壁など。

ロイヤルミントによる最初の貨幣の鋳造は、1864年のこと。ロイヤルミントの建物は、ゴールドラッシュで好景気の絶頂であった1872年に建設された。旧財務省ビル(Old Treasury)と同じくJohn James Clarkの設計で。完全な復古ルネッサンス様式で、ローマのRaphaels Pallazzo Vidoni Caffarelli(1515年)をベースにしている。1800年代のオーストラリア政府建築の傑作。貨幣鋳造という機能上の制約から、建物の形状や装飾は華美を控えているが、植民地政府の財政の主要機関であることから威厳ある形式美を備えている。ロイヤルミントの裏側には、かつてコインの鋳造工場、事務所ビル、住居地区や付属建築物などががあった。残念ながらそれらは、解体されている。正面玄関には、二本のイオニア式円柱が置かれており、2階の各窓にも円柱状の装飾が施されてる。
建設は、サウスメルボルンのWilliam MurrayとウェストメルボルンのMartin and Peacockです。

メルボルンロイヤルミントは、大英帝国造幣局のメルボルン支店であった。。1916年までは金貨のみを鋳造していた。シドニーにも造幣局があったが、技術的に劣っていた為に1927年に閉鎖された。その後、1927年から1967年までは全ての豪州コインがメルボルンで鋳造された。1967年に首都キャンベラに豪州連邦造幣局が設立されて、メルボルン造幣局の役目を引き継いだ。
その後は、結婚登記所や、ビクトリアロイヤル歴史クラブ(Royal Historical Society of Victoria)として使われた。2001年以降は、民間に貸し出されている。2012年からは、民間のメルボルン・ミント株式会社(Melbourne Mint Pty Ltd,)がテナントして入居している。メルボルンミント社は、豪州の有力なコイン会社である各社の子会社である。 Australian Bullion Company (ABC), Gold Merchants International (GMI) and Universal Coin Co
メルボルンミント社は、造幣局とは歴史的には関係がない。

John James Clark(1838年−1915)は、メルボルンのビクトリア時代を代表する政府系建築物の設計家。クラークは、14歳の時に建築設計の業務に従事。生涯で代表的な47の建築物の中で38の賞を獲得している。
クラシックデザインを得意としており、ルネッサンスリバイバル様式(Renaissance Revival )のデザインがほとんど。その後、シドニー、ブリスベン、パースでも政府系の建築物で活躍。1902年にメルボルンへ戻り、1915年にセントキルダで亡くなっている。

JJ Clerk の作品群
Government Printing Office, Melbourne (1856)
Old Treasury Building, Melbourne (1857-62)
Willsmere, Kew, Victoria (1864-72)
Melbourne Mint (1869 - 1872)
Government House, Melbourne (under supervision of William Wardell (1871)
Customs House, Melbourne (1873)
Victorian Titles Office, Melbourne (1874)
Supreme Court of Victoria (1874-84) with P. Kerr
City Baths, Melbourne (1903)
National Mutual Life Building, Ballarat (1904)
Melbourne Town Hall (Administration Building) (1908)
Melbourne (Queen Victoria) Hospital, Lonsdale Street (1905-1912) (mostly demolished)

 MN50 Royal Mint
 公式Web    Wikipedia

 Walking Melbourne   Walking Melbourne Forum

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