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オーストラリアオープン2010

レイトン・ヒューイット対ロジャー・フェデラー

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2010年1月25日(月) 
レイトン・ヒューイット対ロジャー・フェデラー
Lleyton Hewitt vs Roger Federer
オーストラリアオープン4回戦
Australian Open Tennis
メルボルンパーク Melbourne Park
メルボルン Melbourne
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今日のメルボルンは、すばらしい快晴。気温は、26度と気持ちの良い夏の日というより秋を感じさせる日であった。

撮影データ
Canon EOS 5D MarkU絞り優先 AI サーボAF スポット測光 絞りF4.0 1/1600秒 ISO感度 3200 WB 白色蛍光灯 画質圧縮率 JPEG -1/3
レンズ EF70-200mm f/2.8L USM+1.4X

 今日は、オーストラリア・テニスファンにとっては残念な日となった。
女子シングルスでは期待の星、サマンサ・ストーサ(13位)が、女王セレナ・ウィリアムス(1位)に、6−4、6−2のストレート負け。
好調のレイトン・ヒューイット(22位)も王者ロジャー・フェデラー(1位)に6-2, 6-3, 6-4のストレート負け。やはり世界ランキングどおりの圧倒的な実力負けであった。
若いバーナード・トミックも早く敗退しており、これで今年もグランドスラム、オーストラリアン・オープンの優勝は男女とも消滅。

いよいよこれから世界トップランカー通しの戦いが始まる。

男子シングルス ベスト8
Roger Federer SUI (1) 対
Nikolay Davydenko RUS (6)

Novak Djokovic SRB (3) 対
Jo-Wilfried Tsonga FRA (10)

Andy Roddick USA (7) 対
Marin Cilic CRO (14)

Andy Murray GBR (5) 対
Rafael Nadal ESP (2)

女子シングルス
Serena Williams USA (1) 対
Victoria Azarenka BLR (7)

Na Li CHN (16) 対
Venus Williams USA (6)

Justine Henin BEL 対
Nadia Petrova RUS (19)

Jie Zheng CHN 対
Maria Kirilenko RUS

 レイトン・ラスティ・ヒューイット。ラスティとは、‘錆びついた’という意味だが、このところ成績がぱっとしないヒューイットに付けられたあだ名だ。
男子テニスの世界の舞台でただひとり奮闘するヒューイットを‘ロンリー・ソルジャー’とも呼ぶ。 この言葉は、ヒューイット以外の選手が出てこない歯がゆい現状も表している。
低迷するオーストラリアのテニス界をこの10年間引っ張ってきたヒューイットも28歳になり、昨年の新聞、雑誌などでも、引退のうわさが一番の話題であった。
しかし、ウィンブルドンで世界5位ファン・デルポトロを撃破しベスト8に入ったことは、ファンにヒューイットの復活を強く印象づけた。ヒューイット自身、昨年の初めに「トップ10の選手を破る」と力強く宣言している。
やはりこの人が活躍しないとオーストラリアのテニスは盛り上がらない。

 ヒューイットは、世界のトップの国々に後れを取るオーストラリアのテニス界の現状に強い不満を持っており、運営母体のテニス・オーストラリアの組織改革を訴えている。「この5年間で、オーストラリアテニス界の現状は更に悪化した。テニス・オーストラリアは、表面的には意気軒高だが、テニスの現場は、疲弊している。まず組織の改革が必要」と述べている。
 テニス・オーストラリアのジェフ・ポラード会長は、20年間その地位に君臨しており、運営システムやスピードがテニス先進国に比べて、古くなっているのも事実。 
 一方で、ヒューイットがテニス・オーストラリアの看板キャラクターになるという契約交渉がテニス・オーストラリアとの間でこの数年で進んでいた。ヒューイットの実績と名声を考えれば、この契約は確実と見られていたが、昨年10月、この契約は頓挫してしまった。


 新聞では、ヒューイットが法外な契約金を要求したためと書きたてられたが、実際にはヒューイットは格安の契約金でも受けるし、家族の出演もOKと協力的であった。ヒューイットのテニス・オーストラリア幹部批判のために、契約交渉を破棄されたことが真の原因だ。
その直後、ヒューイットは、かつての論敵であったポール・マクナミーが会長選挙に立候補した際に、マクナミーの応援に回った。このことは、ヒューイットの直情を知る新聞やテニス関係者を驚かせたが、一連の騒動の図式が、ヒューイット対ポラード会長であることが世間で理解されるようになった。
10月21日にオーストラリア全国から代表団がメルボルンに集まり、この20年間で初めての会長選挙が非公開で行われた。 結果は、残念ながらポラードが再任されたが、当選後、ポラードは、1年後には引退することを表明。

テニス界の巨星ヒューイットがマクナミーを応援したことは、一般には重く受け止められており、来年にはマクナミーの会長就任が確実視されている。
2010年末には、ヒューイットの引退と、テニス・オーストラリアの組織運営にヒューイットが参画するシナリオが表面下で動いている。
表面的にはうまく運営されているように見えるオーストラリアのテニス界だが、旧態依然とした組織の疲弊は確実に進んでいる。
ヒューイットの強いリーダーシップがテニス・オーストラリアに新風を吹き込むことを期待したい。

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