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オーストラリアン・オープン 2011

ノバク・ジョコビッチ Novak Djokovic 男子シングルス決勝 

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2011年1月30日(日)
ノバク・ジョコビッチ Novak Djokovic
男子シングルス決勝 
オーストラリアン・オープン
Australian Open Tennis
ロッドレーバー・アリーナ
メルボルン Melbourne
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2011年オーストラリアンオープン男子決勝は、セルビアのノバク・ジョコビッチが英国のアンディ・マレーを6−4、6−2、6−3で破って初優勝して、優勝賞金は220万豪ドル(約1億8千万円)を獲得した。

撮影データ Canon EOS-1D Mark III
マニュアル露出 スポット測光 1/640 絞りF3.5 ISO感度 800 露出補正 ホワイトバランス 色温度4500K JPG レンズ EF 400mm f/2.8L


 ノバク・ジョコビッチとアンディ・マレーは、同じ年の23歳。ジュニア時代からの友達。過去の対戦成績は、ジョコビッチが4勝、マレーが3勝だが、直近の3回は、マレーが3連勝している。
ATP世界ランクでは、ジョコビッチは、ナダル、フェデラーに続いて3位、更に4位のロビン・ソダリングに続いて、マレーが5位。
即ち実力ではほとんど差がない。
ジョコビッチは、2008年の全豪で優勝、全米では、2007年、2010年に2回の準優勝。
マレーは、2010年の全豪でフェデラーに敗れて準優勝。全米では2008年に準優勝の経験がある。ジョコビッチ、マレーともにほとんど同等の経験があるが、優勝経験がある点は、ジョコビッチ有利。
即ち、実力、経験ともに甲乙つけがたい決勝戦となった。
 
アンディマレーは、英国のスターテニス選手。勝てば1936年のフレッド・ペリー以来、75年ぶりの優勝となる。
英国系の移民が多いメルボルンでは、ロッドレーバーアリーナは、マレーを応援するファンで一杯となった。もちろんジョコビッチを応援するセルビア人や、ジョコビッチのユーモア溢れる人柄のファンも大勢であった。
この試合は、序盤は互角の戦いとなった。
第一セットからお互いのサーブをキープし合った。4−4からジョコビッチがキープして5−4となった。最期のマレーのサーブゲームをジョコビッチがブレークして、ジョコビッチが第一セットを取った。

この試合は、この時に決まったようなもの。ジョコビッチは、ドロップショットやパッシングショットでボールをマレーが動く方向と逆方向に押し込むようなショットを時折見せて、ポイントを取っていった。

もうひとつの点は、ジョコビッチとマレーの人間的な成長の差がある。ジョコビッチは、ユーモアのセンスがあり、チャリティーマッチなどでも一番の人気者。友人やファンも多く、人間的に練れてきている。優勝の記者会見でもクインズランドの洪水被害者の見舞いを忘れないなどの気遣いを見せた。
ジョコビッチは、試合の流れにも冷静で落ち着いている。
一方のマレーは試合中、流れが悪いことに苛立ちを隠せなかった。

第一セットでの競い勝ったジョコビッチは、マレーの短期な気質をうまく使ったと云える。

第二セットに入ると流れは完全にジョコビッチのものとなった。マレーも時折、鋭いサーブやショットを放つが、冷静なジョコビッチを崩すことはできない。逆になかなかうまくいかないことに対してや、自分自身に対して苛立ちを隠せないマレーは、自滅していった。
ジョコビッチとしては、流れを崩さないように自然体でいるだけで良かった。



 ジョコビッチの記者会見の骨子。
+十分に納得が良く試合だった。最初から最期のポイントまで自分が思っていたような戦術で戦えた。
+体力的にも万全であった。準決勝のあと、決勝まで二日間の猶予があった。(マレーは1日)決勝の時期に猶予があるのは、非常に有利であった。
+踏み込むチャンスがある時に、ボールを前後左右に散らして、マレーを走らせることに成功した。
+ターニングポイントは、第一セットの最期のゲームだった。ベースラインからストローク合戦となり、ラリーを繰り返した。パッシングショットが決まったのが勝負の分かれ目となった。
+試合の最中は、落ち着くように心がけていた。どんなボールでも打ち返せる。守りから攻めの切り替えもできた。

 
英国系のメルボルンで多くの観客を味方につけながら、2年連続の準優勝に終わったアンディ・マレー。試合経験、実力ともトップレベルながら、人間性で負けた。

主な選手の成績 ATP成績順
1位 ラファエル・ナダル
ベスト8でフェレールに敗退。
2位 ロジャー・フェデラー
準決勝でジョコビッチに敗退
3位 ノバク・ジョコビッチ 優勝
4位 ロビン・ソダリング 4ラウンドで敗退
5位 アンディ・マレー 準優勝
6位 トマシュ・ベルディヒ 
ベスト8でジョコビッチに敗退
7位 デビッド・フェレール 
準決勝でアンディ・マレーに敗退。
8位 アンディ・ロディック 4ラウンドで敗退
9位 フェルナンド・ベルダスコ 
4ラウンドで敗退
10位 ミハイル・ユージニー 3ラウンドで敗退


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