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コリンズ通りB

マンチェスター ユニティー ビル Manchester Unity

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2014年8月24日(日)
マンチェスター ユニティー ビル
Manchester Unity Building
コリンズ通り Collins Street
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map

コリンズ通りとスワンストン通りの交差点に立つアールデコの素晴らしい建物がある。対面するメルボルン・タウンホールと共にメルボルンの中心地を守る。1932年完成当時は豪州で最新鋭の設備を持つ近代的なビルで、1階部分にあるエスカレーターは豪州で初めて導入されたもの。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/250 F10.0 ISO感度 100 オート 露出補正 -1/3 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2014年1月17日8:00 板屋雅博撮影



マンチェスター ユニティー
Manchester Unity
住所:220 Collins Street
建築年:1932
建築目的:事務所
現在の用途:アパートメント
建築期:両大戦期 Interwar
建築様式:ネオゴシック
建築家: Marcus Barlow
建築請負: W E Cooper Pty Ltd,
階数:13階
屋上までの高さ:64m

Walking Melbourne

Wikipedia

マンチェスタービルディング公式ウェブ

マンチェスターユニティービル(2007)

 この場所は、Stewart Dawson's Buildingが立っていたが、1928年にオッドフェローズのひとつであるマンチェスターユニティ互助会(Manchester Unity Independent Order of Oddfellow)が本社事務所建設を目的として約25万ポンドで取得した。
オッドフェローズとマンチェスターユニティ
当時、この場所はメルボルンシティの最も有名な場所のひとつでパピードッグコーナー(Puppy Dog Corner)と呼ばれており、デートやビジネスの待ち合わせ場所として利用されていた。互助会はこの場所に名物ビルを建てることにより名声を得ようとした。互助会の建築家マーカス・バーロウは垂直性を強調する商業ゴシック建築様式を採用した。
シカゴのトリビューンビルを模倣した11階建てのビルは、中央部に装飾用のタワーを持ち、高さを強調し、周囲からの注目度を上げた。



 建設はこの場所にあった以前の建物を解体して、1932年1月1日の深夜0時に華々しく開始された。8時間3交代の24時間交代で建設が進められた。
豪州では初めて、建設進捗状況が管理された。
5月には1階部分とアーケードが構造的に完成し、内装が開始された。7月の終わりには屋上部までが完成、毎週、1階のペースで仕上がっていった。
1階部分のショッピングエリアは9月1日にオープンした。12月10日には1階のフロアで数百人のゲストを集めてディナーが催された。ビクトリア州首相サー・スタンレー・アーガイル(Sir Stanley Argyle)がスピーチを行った。州首相はビルのオープンを宣言しボタンを押すとビル全体のライトが点灯し、屋上や尖塔の上までの灯りがともった。

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シカゴ トリビューンビル

 建設が始まった1932年は第一次大戦後の不況期の真っただ中で、ビルの建設の為に300人以上の雇用を提供した。1年以内の建設は、経済再生のきっかけとして当局から称賛を受けた。
ビルの近代的な設備、技術の導入も高い評価を受けた。メルボルンで最初のエスカレーター、高速エレベーター、各階に配置された男女個別のトイレ(それ以前は各階になかったり、男女一緒であった。)内装も丁寧な装飾が加えられ、1階部分にはオーストラリアの歴史が描かれている。ただし女性の活躍や白人以外の人種に関しては省かれており、白豪祝主義の時代背景が感じられる。
マンチェスタービルは、建設後すぐにメルボルンの象徴になり、絵葉書やチョコレートボックス、観光用みやげなどにメルボルンの近代化の象徴として使われた。

コリンズ通りB

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