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2009

ポートオーソリティビル Port Authority Building

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2018年7月1日(日)
ポートオーソリティビル 港湾局ビル
Port Authority Building
マーケット通り Market Street
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map  

メルボルン港湾局ビルは、メルボルン税関の隣に建てられた。当時のメルボルン港は、税関のすぐ前のキング橋からクイーン橋にかけての場所にあった。大型船の時代になり、ドックランズに港が移動した。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/2500 Av2.8 ISO感度 100 オート 露出補正-1/3 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2018年1月18日8:54 板屋雅博撮影


この場所に港湾局ビルが建つ前は、50年ほどメルボルン・セイビング銀行(Melbourne Savings Bank)本店があったが、1913年にメルボルン港湾局( Melbourne Harbour Trust)が購入し、港湾局はそのまま古いセイビング銀行ビルに入居していた。建設にあたって、可能な限り豪州製の材料とオージー職人が起用された。1922年から33年にかけてメルボルン市当局が設定した高さ制限である132フィートの高さで建設した17の建築物のひとつである。1955年にイーストメルボルンのICIビルが初めてこの高さ制限を超えた建物であった。


メルボルン港湾局ビルは、9階建てでSydney Smith, Ogg and Serpell事務所の設計で、Hansen and Yuncken社によって1929年から31年にかけて建設された。入り口と1階部分は、表面を磨かれたハーコート(Harcourt Granite)産大理石で仕上げてあり、他の部分は、鉄骨のフレームの上にストーウェル産石材(Stawell Stone)が使用されている。アーチ側の窓が2階から3階部分を貫いて設置してあり、明りとりの工夫が成されており、対角線に鋼鉄製縦仕切りと銅製の窓小間パネルが2階部分に装飾されている。



港湾局ビルは、メルボルン税関の隣に位置しており、1800年代後半から1900年代前半にかけてキング橋からクイーン橋の辺りまでがメルボルンの港であり、港湾設備があったことが理解できる。巨大で印象的なビルは、港湾局が重要な役所であったことがわかる。港湾局は、メルボルンの民間海運業を支えていた。ビルが建設された時期は1929年に始まった世界大恐慌の時期であり、巨大な建設プロジェクトは市の経済や雇用に大きな役割を果たした。

Port Authority Building
住所:29-31 Market Street
建築年:1929年ー31年
建築期:両大戦中間期 Interwar
建築様式:ボーアーツ Beaux Arts
設計:Sydney Smith, Ogg & Serpell
用途:州政府事務所

港湾局ビルは、ボーアーツ、ギリシャリバイバル様式の傑作である。ボーアーツは、豪州では珍しい様式であり、巨大なモニュメントなど政府ビルに見られる。

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Walking Melbourne

左側と手前側は、マーケット通り

1929年にメルボルン港湾管理局用のビルとして建設され、1983年まで港湾管理局が入居。その後は、ビクトリア州電力管理事務所(State Electricity Commission)が入居。この建物は、1933年にロイヤルビクトリア建築協会の建築賞を受賞している

 VHR



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