１８５３年から市内各地で移転を繰り返して、１８８０年に移転したばかりの事務所で火災が発生し、結局、この場所に戻ってきた。ポートフェアリー・ガゼット社と隣接する（adjoining）印刷工場（Printing works）は、ポートフェアリーで最も古い商業ビルである。またビクトリアでは最も初期の植民地様式の建築物である。ガゼット紙は、１８４９年４月６日に操業で、現在も継続している新聞の中では、ビクトリアで２番目に古い新聞である。現在の建物は、１８４９年にポートフェアリー・ガゼット新聞社の操業の為に特別に建設された建物で、１８８０年からは現在まで継続してポートフェアリー・ガゼット社が使用している。ポートフェアリー・ガゼット新聞社の正面ファサードと隣接する印刷工場は、建設当時のままであると認められている。内部のインテリアは、印刷工場と事務実務の変化に合わせて変化している。

スタッグホテル（Stag Inn）は、ジョン・サンダース船長（Captain John Sanders）によって１８４７年に建設された。サンダース船長のスクーナー帆船（schooner）ダスティ・ミラー号（Dusty Miller）がラビット島（Rabbit Island）沖の岩礁（ rocks ）に１８４２年に座礁（run aground）した。サンダース船長は、小さいが成長が早い町の桧皮葺の薄板の小屋（ bark-roofed slab huts）に住むことを決めた。
ポートフェアリーは、クジラ取り（ whalers）や牧場主の町であった。

スタッグホテルは当時、素晴らしい（remarkable ）建物であった。アーガス紙は、シドニーの建物とも比肩しうる（do credit）と讃えている。主食堂（dining room）、２０室のベッドルーム、８つのセカンドクラスのベッドルーム、バー、ビリヤード室、また個室の賃貸アパートもあった。現在、モーテルが立っている場所には、富裕な不法滞在者（不法占拠者squatter ）が利用していた馬小屋であり２０頭の馬を飼っていた。６０００ガロンの地下貯水タンクが新鮮な飲用水を現在も提供している。

スタッグホテルのレストランの天井は、スタッグホテル独自のプレスした亜鉛版と板材を使用している。天井の角には四角い木材製のコーナーがあるが、これは当初は大食堂と上部の階を結ぶ階段があった場所である。スタッグホテルの２番目の免許保持者（licensee）で経営者のジョンメイソン（John Mason）は、ローズブルック橋（Rosebrook Bridge）の設計者で建築業者でもあった。マホガニー号（Mahogany Ship）の公式記録を残した数少ない一人であった。マホガニー号は、ジョンメイソンが１８４６年にワーナンブールで乗り込んで、１０年後に発見された。

三番目の免許経営者は、変わった名前（ curiously named）でアキラ・ダック（Aquila Duck）は、ライフルクラブ（Rifle Club）の会長で射撃がうまかった。ウィリアム・ルトリッジ（William Rutledge）は市議会議員でポートフェアリーの王と呼ばれ、１８４０年代から町の主な開発業者であった。スタッグホテルでの宴会にはいつも顔を出したが、商業的に大成功したが、６０年代に破産した。１８５５年に、Abijah J. Brownが４代目となった。頻繁に訪問した顧客のひとりはRolf Boldrewoodのペンネームを持ちRobbery Under Arms (1888)を書いた作家のT.A. Browneである。スタッグホテルは地域の社交センターであると書いた。


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