社会保険とは何か?
まず、社会保険というのは「協会けんぽ(または勤務先の健康保険)」や「厚生年金」のことを指します。
よく仕事情報などに「社保完備」などと書かれているかと思いますがこれが「社会保険」のことです。
日本に住む人は国の医療保険制度である「国民健康保険」に加入しています。また、20歳以上の方は「国民年金」という年金制度に加入しています。
社会保険に加入するとは国民健康保険の代わりに「健康保険組合(協会けんぽ)」、国民年金の代わりに「厚生年金」に入ります。
企業が労働者を社会保険に加入させる基準(ルール)
企業は「正社員の3/4以上の勤務時間、勤務日数を働いている人」を社会保険に加入させなければなりません。いわゆる3/4ルールと言われるものです。
たとえば週40時間の勤務時間、月20日が勤務日数の会社なら週30時間以上かつ15日以上の勤務がある場合は社会保険に加入する必要があるのです。
(2016年10月より大企業において社会保険の加入ルールが厳格化され、週20時間労働、年収106万円以上などのように条件が拡大されます。)
これはアルバイト、パートでも同じです。「当社は正社員以外は社会保険に加入させない」などとのたまう会社もありますが、立派な違反です。
※勤務先が個人事業の場合、社会保険に加入していないケースもあります。その場合は社会保険に加入はできません。株式会社などの会社組織なら加入は義務となっています。
社会保険に加入すべき人
基本的に社会保険というのは非常に労働者にとって有利な制度です。なにせ社会保険は保険料の半分を事業主が負担してくれます。「国保+国民年金」よりも保険料が高くなる方もいるかもしれませんが、より充実した保障と将来の年金受取額が増加することにあります。
手取りが減ることでマイナスのイメージを持っている方もいるかもしれませんが、国保や年金を払っているなら、ぜひとも加入するべきです。条件を満たしているのに社会保険に加入できていないのであれば、ぜひ勤務先に加入させるように申し出ましょう。
3/4ルールを満たしているのであれば、アルバイトやパートであっても加入させなければならないわけですから、問題ありません。
社会保険へ加入するべきでない人
その一方で、社会保険にはできるだけ加入しない方がお得な方もいます。労働者サイドで見たとき、社会保険に入るべきではない人というのは下記のような条件を満たす方があげられます。
サラリーマンの扶養に入っているパートの方
サラリーマンの両親(父or母)の扶養に入り同居している子など
※サラリーマンというのは社会保険に加入している方を指す。
こうした方は、下手に社会保険適用者となることで本来は必要なかった社会保険料負担をする必要が出てくるケースがあります。それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。が、その前に社会保険における「扶養」という概念を理解しておく必要があります。
労働が、1日7時間週4日であれば、28時間。 正社員の方が、1日8時間週5日の40時間であれば、28時間は3/4に達しません。 (つまり強制加入にならない)
週5日x5時間=25時間
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