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戦艦セルベラス HMVS Cerberus

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2009年8月18日(火)
戦艦セルベラス HMVS Cerberus
ブラックロック Black Rock
ブライトン サンドリンガム Brighton Sundringlhan
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map (航空写真)

くもり。すっきりしない天気だったが、雨は降らず。気温は、17度、ほどであった。

昨年の今日 2008年8月18日(オープンデー メルボルン大学

Canon EOS 5D MarkU1/400秒  絞り優先 絞りF9.0 評価測光 ISO感度 200 AWB 画質圧縮率 sRAW2
レンズ EF24-70mm f/2.8 USM


 沈没船 英国海軍戦艦セルベラス
中央部に艦橋、艇前方部と後方部に回転式砲塔がまだ沈まずに海上に見える。
セルベラスは、豪州ビクトリア植民地防衛の為に、モニター型戦闘艦として1868年(明治元年)に英国で建造。モニター型では世界で唯一現存する船。セルベラスは、石炭蒸気エンジン駆動型、鉄製甲板、砲塔4門、前後にふたつの回転式砲塔を持つ当時としては世界最新式の戦艦。それまでの戦艦が木製、固定式砲門であったのに比べると圧倒的な戦力を持つ軍艦だ。1800年代後半から1900年代前半にかけて活躍。帆船にかわって蒸気エンジンを備えた英国海軍初めての軍艦でもある。江戸幕府軍艦咸臨丸は、1856年製木造3本マストの帆船。明治元年の1868年当時、明治政府の軍艦はすべて木造製帆船であったことを思うと、戦艦セルベラスの先進性がわかる。

 戦艦セルベラスは、英国海軍主任設計士Sir Edward Reedによって設計されイングランドPalmers造船会社で製造された。Maudslay Son & Field社製水平二連式蒸気シリンダーエンジンでふたつのスクリューを駆動。
Sir Edward Reedは、日本の歴史(History of Japan 1880年)を書いている日本通だ。当時の蒸気エンジンは、実際のところ、帆船に比べてはるかに能力が劣り、速力はわずか毎時6ノット(10km)ほどで、かつ10日に1回は、石炭を積み込む必要があった。当時のメルボルンまでの海上輸送は、蒸気エンジン船はほとんど使われずに快速形クリッパー帆船での輸送が主体であった。

  1869年に英国を出航して、メルボルンに到着したのは、1871年4月9日。メルボルンに到着してからは、ビクトリア海軍の旗艦として活躍。
セルベラスとは、ギリシャ神話に出てくる3つの頭を持つ犬で、怪力ヘラクレスの愛犬。
1901年からは、豪州連邦海軍軍艦となった。そのころから老朽化が目立ち始めた。1908年からは、海上での爆弾保管場所として使われた。1924年には、かものはし号(HMAS Plyatypus)と名前を変えられた。1924年4月23日に、遂にスクラップとしてメルボルンのサルベージ会社に409ポンドで売却。

HMVSとは、Her Majesty's Victorian Shipで英国海軍を意味。


 しかし移動して解体するだけの価値がなく、1926年にサンドリンガム市に売却され、防波堤として9月2日に現在の場所に沈められた。

現存する世界最古の鉄甲軍艦のひとつであり、その歴史的な価値は非常に高い。
現在、腐食が進んでおり、引き上げ保存運動が起こっているが、650万ドルの費用がかかり、資金難の為に進んでいない。

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