囚人橋 ニューランドロード橋

2020年7月19日(日)  従来版
囚人橋 Convict Bridge
ニューランドロード橋(Newlands Road Bridge)
コバーグ Coburg
メルボルン Melbourne
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囚人橋(ニューランドロード橋)は、ニューランドロードにかかる橋として1865年に近くのペントリッジ刑務所の囚人によって建設された。

撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先AE 評価測光 1/200 絞りF3.5 ISO感度 100 露出補正 -2/3 太陽光 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L 2020年1月21日15:39 撮影:板屋雅博


メリクリーク川(Merri Creek)にかかる囚人橋 (Convict Bridge)は、1865年に近くのペントリッジ刑務所の囚人の労働力によって建設された。
ビクトリア刑務所組織(Penal Establishments)第三代総監(inspector General)のウィリアム・チャンプ(William Champ)の監督の下で建設された。ウィリアム・チャンプは、タスマニア初代首相であった。

タスマニア歴代首相(wiki)

ウィリアム・チャンプ(William Champ)


ウィリアム・チャンプが刑務組織総監の時代に、ペントリッジ刑務所は、一時しのぎの刑務所(makeshift stockade)からビクトリアの中央刑務所(central penitentiary)へと変貌した。
ウィリアム・チャンプの名前は、橋の礎石に刻まれている。

VHD


 橋に使用されているブルーストーン石材は、メリクリーク沿いの旧刑務所用政府所有地( Penal Reserve)から切り出された。
ニューランドロード橋(Newlands Road Bridge)は、当初道路用の橋として建設されたが、1961年にすぐ近くにコンクリート製の新橋が建設されて、ニューランドロード橋は使用されなくなった。


ニューランドロード橋は、支間を3つ持つ(triple span)ブルーストーン石材製の橋で、いくつかの部分に分れたアーチ(segmental arched bridge)を持つ橋で、欄干とパラペット(屋上やバルコニーの外周部の先端に設けられた低い立ち上がり部分の壁)が重要な場所である。各支間は、9.1mで、橋の全長は27.4mである。現在は、メリクリーク川を渡る歩道車用の橋として使われている。橋は、南北方向に建てられており、ニューランドロードの一部を成していた。橋の建設は、囚人は、自己革新の為に労働をすべきであるという新しい考えが出てきたいたことに呼応する。


ニューランドロード橋は、熟練した石工技術(skilled stonemasonry)、アーチを形成する迫石(せりいし)( voussoirs to the arches)、湾曲した波切(carved breakwaters)を持つ堅固な橋脚、道路レベルに見られる水平方向へのブルーストーン製仕切り段(string course)、パラペット壁(低い立ち上がり壁)に被せられた石材(capping stones to the parapet walls)などが見られる。
ニューランドロード橋はマレーロード橋(Murray Road Bridge)やペントリッジ刑務所の壁など囚人に関連した建造物と深い関係がある。


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