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 クリフトンヒル

産業史

シティークリフトンヒル線

クリフトンヒル ショットタワー

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2016年1月2日(土)
ショットタワー Shot Tower
クリフトンヒル Clifftonhill 
メルボルン Melbourne
この場所の地図Google Map

クリフトンヒルの駅から近い場所にアレキサンダーアベニューがあるがその近くにこのショットタワーがある。筆者かつて通勤電車から毎日見ていたタワーである。これはメルボルンセントラルにあるショットタワーと同じ種類のタワーで元の所有者も同じであった。

撮影データ Canon EOS 5D MarkU 絞り優先AE 評価測光 1/8000 F2.8 ISO感度 200 オート 露出補正 JPG レンズ EF 24-70mm f/2.8L USM
2015年1月21日13:45 板屋雅博撮影

 クリフトンヒルのアレキサンドラパレードにあるショットタワーは1882年頃に施主リチャードホッジソン(Richard Hodgson)の資金で建設されえた。アルフレッド・ハーバー(Alfred Harber)とサイモン・ヒュー(Simon Hughes)が1887年に買収してオーナーとなった。1896年にメルボルンの同業者であり豪州最大のショット製造者であったクープ家によって買収された。当時のクープ家は3代目のウォルター・クープ(Walter Coop)の時代であった。


タワーの右側に走っているのはアレクサンドラパレード、この先からイースタンフリーウェイとなる。

  ショットタワーは煉瓦製で80m(160フィート)の高さがある。円形で高い煙突状のデザインをしている。煙突に似ているが煙突ではない。
壁には上部が半円形をした四角形の窓が一定の間隔で開けてある。装飾として色違いの煉瓦のベルトが数か所に帯状に入れてある。
上部へのシャフトの開口部は諸王食的に美しく仕上げてある。階段を登っていくといくつかのレベルで多色煉瓦の紋様が描かれている。最上階には小さな小部屋が設置されている。

.Onmydoorstep

Wikipedia

VHR ビクトリア州遺産

クリフトンヒルのショットタワーは豪州最大のショットタワーであった。メルボルンセントラルにあるショットタワーは50mと云われているが、実際にはクリフトンヒルが高い。南半球で最も高いとも云われている。このふたつのショットタワーが豪州で現存する最後のショットタワーである。

ショットの製造法についてはメルボルンセントラルのショットタワーのページを参照。
クープ家のショットタワー(メルボルン百景) 


 三代目のウォルター・クープの後は妹のエレン・クープ(Ellen Coop)が1919年に社長となり20年間経営した。当時は女性経営者はほどんどいない時代であった。1939年に息子のジェームズ・クープ(James Coop)が後を継いだが、第二次世界大戦の後、産業界が大きな変化を迎えた。安くてクリーンなプラスチックが出現し、銃の実弾も内部に火薬を入れた実包が主流となり鉛のショット弾は使用されなくなった。鉛は毒性が強いため世の中から締め出されていった。シティのショットタワーは1961年に、クリフトンヒルのショットタワーは1976年に閉鎖された。

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