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 2018年8月5日(日）
キャピトル・ハウス、キャピトル劇場
Capitol House, Capitol Theatre
スワンストン通り Swanston Street
メルボルン Melbourne
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設計したデザイナーのウォルター・バーリー・グリフィンはオーストラリアの首都、キャンベラの基本設計をしたことで名を残している。メイン建築会社がジョン・モナッシュの会社で強化コンクリートを採用したことも特筆される。
撮影データ Canon EOS 5D シャッター速度優先AE 評価測光 絞り 3.5 1/2500秒 ISO感度100 露出補正 オート JPG
レンズ EF 24-70mm f/2.8L /USM 撮影：板屋雅博 撮影2018年1月17日
 キャピタルハウスは１９２１年ー２４年に建設された劇場、店舗などが入居する１０階建ての事務所ビルである。ウォルター・バーレイ・グリフィン（ Walter
Burley Griffin）と妻のマリオン・マホニー（Marion Mahony）、ペックとケムター（Peck and Kemter）によって設計された。劇場は、メルボルンで最初の映画館（picture
palace）であった。劇場は１９６０年代に解体された。建物は、保全されているが、大幅に変更が加えられた。１９２０年代にはスワンストン通りのこのブロックは、メルボルンの商店街の中心地であった。１９２１年にギリシャコミュニティのリーダーで社会篤志家、レストランオーナーのA.
J. J. ルーカス（Lucas）、アメリカ人の起業家で映画専門家のヘルマンフィリップス（ Herman E. Phillips）、レイネス・ディクソン（Raynes
Dickson.）が社長を務める会社によって買収された。
 ウォルター・バーレイ・グリフィンは、既に設計に着手しておりルーカスも続行させた。フィリップスはルナパーク（１９１２年）やパレス劇場（１９２７年）の経営者のひとりであり、キャピタルビルディング会社に映画の知識を持ちこんだ。ルーカスとフィリップスは、米国と英国を訪問して最新の劇場を調査し、必要な機材を買い求めた。その中には、高価なウーリッツァー（Wurlitze）オルガンもあったが、当時、世界で４台しかなかった。ビル建設の主契約は１９２１年であった。鋼鉄は強化コンクリートを使用し、メルボルン当局から許可される最も高い１３２フィート（４０．３ｍ）で建設された。主建築会社は、ジョン・モナッシュ（John
Monas）が社長を務める強化コンクリートモニアーパイプ社（Reinforced Concrete and Monier Pipe Construction
Company）であり、建築技術的にも最先端であった。
Monier Pipe Construction Company
 強化コンクリートの使用によりオーディトリウム（大観客席）中央のドレスサークル（円形ステージ）を支える内部の柱を不要することや、スワンストン通り面の方持ち式ベランダが可能になった。キャピタルハウスは、１００以上の事務所、６件の店舗、２００名が収容できる大型オーディトリウム、ロビー、ラウンジ、階段などが設計されている。当時の他の建物とは違い、キャピタルハウスのファサードは、４面すべてがファサードして露出するように設計されていた。
 パラマウント映画がキャピタル劇場を賃借していたが、１９４０年にホイツ（Hoyts）１９６０年代初頭にメルボルンの多くの大型映画館が閉鎖された。ホイツは１９６３年に賃借を更新せず、劇場の解体や用途変更が計画され、一方反対運動も起こった。メルボルンで最初の建物保存運動と云われ、ナショナルトラスト、建築家協会、建築作家ロビン・ボイド（Robin
Boyd）
妥協案により、オーディトリムの天井は残されたが、１階部分は事務所に変更された。２階部分や正面ファサードなどの重要な部分は残された。
ＶＨＤ
VHD2
 キャピタルハウス キャピタル劇場
Capitol House Capitol Theatre
住所：109-117 Swanston Street
建築年：１９２１年−１９２４年
建築時期：両大戦中間期 Interwar
建築家：ウォルター・バーリー・グリフィンWalter Burley Griffin
建築様式：シカゴ派様式
用途：複合用途 コンプレックス
事務所、店舗、劇場
ウォルター・バーリー・グリフィンのメルボルンでの作品：メルボルン大学ニューマンカレッジ
Walking Melbourne
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