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 2012年6月23日(土）
フォイアンドギブソン
Foy and Gibson
スミス通り Smith Street
コリンウッド Collingwood
メルボルン Melbourne
この場所の地図（Googole Map)
コリンウッドには、かつてオーストラリアを代表するデパート、フォイアンドギブソンがあった。製造と販売を手掛けており、現在のデパートとはビジネスモデルがまったく違うのがわかる。時代の波に飲み込まれた名門デパートと、１８８０年代のマーベラスメルボルン言われた時代の銀行がコリンウッドにある。
撮影データ Canon EOS ５DMarkⅡ 絞り優先AE 評価測光 絞りF5.6 1/80秒 ISO感度
100 露出補正 -1/3 オート JPG レンズ EF 24－70mm f/2.8L USM
2012年3月16日板屋雅博 撮影
 フォイアンドギブソンのデパート（女性用品店）The Foy and Gibson’s Ladies
132-172 SMITH STREET AND 63-71 LITTLE OXFORD STREET
１９１１年建設フォイとギブソンの女性用品店は、男性用品店がスミス通りの対面（コリンウッド側）していたが、そちらは、取り壊されていて現在は無い。男性用品店と女性用品店は、地下通路で行き来できるようになっていた。地下通路は、今もあるが、通行は出来ない。女性用品店は、１９２８年から、家具専門店となっている。１９５５年には、フォイとギブソン社からコックス・ブラザーズ社（フィッツロイ・ブランズウィック通り出身）の経営に変わっている。
フォイアンドギブソンは、オーストラリアの初期のデパート。マークフォイによってこの地に生地商としてスタート。息子のフランシスフォイがウィラムギブソンと組んで、パリのルモンド・マルシェをモデルにしてデパートを１８８３年に作った。自社で巨大な工場を持って販売までする独特のビジネスであった。
 オーストラリア・ユニオンバンク
Union Bank of Australia
住所：165-167 SMITH STREET
建築年：１８８９－１８９０年
建築期：ビクトリアン
設計：George Inskip and Robertson
建築様式：フリークラシカル
銀行作りの窓口業務と共に、左側の部分にはマネージャーの住居を兼ねたユニークな作り。ゴールドラッシュ後のメルボルンの発展期であり、銀行があちこちに建設された時期の作品。角が銀行への入り口となるユニークな作り。ファサードに施された詳細な装飾はギリシャ様式を採っている。
設計したGeorge Inskipは、３期に渡り、ビクトリア建築家協会の会長を務めている。
ビクトリア州遺産
１８８０年代は、マーベラス・メルボルンと呼ばれた繁栄の時代。スミス通りでも銀行の建築ラッシュが起こっていた。オーストラリア・ユニオンバンクとナショナルバンク・フィッツロイがある。
 旧ナショナルバンク National Bank Fitzroy, 171 Smith Street FITZROY
ナショナルトラスト
州遺産登録 B4696
ナショナルバンクの右となりは、パターソンズ Patersons, 家庭用品や家具の専門店右側には、コリンウッド電信郵便局。
コリンウッド電信郵便局
フォイアンドギブソンは、１９００年代の初めにパース、ブリスベン、アデレードなどに支店を持ったが、製造販売のスタイルが次第に時代に遅れていき、１９５５年にコックスブラザーズに身売りし、店舗は、デビッドジョーンズなどに売られた。メルボルンのバーク通りにあった店舗は、ウールワースに売られた。
Foy & Gibson
 オーストラリア・ユニオンバンクの一階は、現在は、洋服屋になっている。
スミス通りのコリンウッド側（東側）にフォイとギブソン社の巨大な複合工場がかつて有った。当時のメルボルンの著名が建築家ウィリアムピットのデザインで、１８８７年から数十年をかけて順次、建築された。
コリンウッド歴史協会
メルボルンのトンネルTunnels under Melbourne
Walking Melbourne
 マーベラス・メルボルンと呼ばれた１８８０年代には、オーストラリア・ユニオンバンクの銀行窓口業務をここで行っていた。
１８８０年代は、コリンズ通りを中心として数多くの建築物が、建てられたが、フィッツロイやサウスヤラなどシティ以外でも建築ブームが起こっていたことは興味深い。スミス通りで銀行がいくつも建てられており、相当の富の集中が、フィッツロイで起こっていたことがわかる。現在のスミス通りからは、想像がつかないが、シティのバーク通りと並ぶ、繁華な通りであったことが伺える。
メルボルンの建築物 １８８０－１８８９
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