2012年9月12日(火)
ザショップス The Shops ブランズウィック通り Brunswick Street フィッツロイ Fitzroy メルボルン Melbourne
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フィッツロイのブランズウィック通りを歩くとひときわ目を引く建物がある。多色レンガで化粧された建物でマーベラスメルボルンと呼ばれた繁栄の時代に建てられた。ゴールドラッシュによりバブルの時代でもあり、不動産投資会社が所有した建物としても当時のメルボルンを感じることが出来る。
撮影データ Canon EOS 5D 絞り優先AE 評価測光 絞り5.6 1/2500秒 ISO感度
400 露出補正 オート JPG レンズ EF 24-70 mm f/2.8L USM
2012年3月19日 板屋雅博 撮影
ザショップス
住所:236-252 Brunswick Street Fitzroy
建築年:1888年
施主:Australian Property and Investment Co. Ltd. (API)
建築家/設計:John Beswicke
建築:Ralph Besant
建築材料:多色レンガ polychrome brick
階層:前面3階、後部2層
構成:非対称構造
主な特徴:中央部のタワーと北側の端にある灯籠をもつ櫓
ファサードを飾る多色レンガはが強いインパクトを建物に与えている。
この建物の1階には、建築当初から8軒の店舗が入っているが、現在も変わらない。
2−3階は、事務所として使用された。
ブランズウィックのザ・ショップスは、1888年は、マーベラスメルボルンと呼ばれた1880年代の繁栄の時代が終わりを告げる建築物のひとつ。1880年代は、メルボルンの土地が高騰しバブルと云って良い時代であった。数多くの建築物が建てられたが、ブランズウィックのザ・ショップスは、不動産投資会社APIが所有したことが象徴的である。しかし1890年代は、インフレを抑えようと政府や銀行によりマネーサプライが絞られた結果、多くの不動産業が立ちゆかなくなっていった。API社もそのひとつとなった。郵政省長官であり、Swallow
and Ariell Ltd社の社長 F. J. Derhamは、API社を1888年に売りに出している。当時のメルボルンの政治家アルフレッド・ディーキン(Alfred
Deakin)やジェームズ・ムンロー(James Munro)なども大いに関心を持っていた。
API社の運命は、1890年代にバブルがはじけ、多くの企業の運命と共に沈んでいった。多くの事務所物件は、借りる顧客がなくなっていき、API社のような不動産投資会社は、非常な困難に陥った。一方でムンローの不動産銀行は、倒産した会社の資産を買い占めていった。
建築家John Beswicke の作品
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