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ハードウェアレーントップ

ダイノンビル Dynon's Buildings

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2008年4月9日(水)
ダイノンビル Dynon's Buildings
ハードウェアレーン Hardware Lane
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map

ハードウェアレーンに残るダイノンビルは、施主でオーナーのJohn Dynonが当時のメルボルンの売れっ子建築設計家、ウィリアムピットに依頼して作った傑作建築です。

ジョンダイノンは、このビルを印刷業者、革製品製作会社、鉄鋼製品業者などに事務所、作業所として貸しています。
毛髪輸入業者も入居していたという記録も残っています。

昨年の今日2007年4月9日(Tusk カフェバー


 Dynon's Building (Hardware House)
63−73 Hardware Lane
建築年:1889年
建築家:William Pitt
建築様式:ゴシックリバイバル
13世紀のイタリアを意識した当時でも古い建築スタイルを採用しています。
煉瓦を多用し、窓枠の煉瓦アーチがが見事です。
窓を大きく取って、採光にも気を配っています。同じスタイルの建物を3棟連続して作る方式は、ウィリアムピットが得意とする設計です。

 建物の一番上の部分のひさしの部分に滑車がいくつか取り付けてあります。この滑車は、重量物を吊り上げるためのものです。京都の古い商家にも見られます。この建物は、1800年代後半には金属製の機材屋(Hardware House)でした。当時、金属製品は、英国などからの輸入品で高価で貴重なものばかりでした。裕福な商人のお店だったのです。当時、ウィリアムピットは、メルボルンの民間建築では最も有名な建築家でした。そのウィリアムピットに設計を頼むほどの裕福な商人の倉庫でした。即ちこの機材倉庫こそが通りの名前であるハードウェアレーンの発祥なのです。

 現在、ダイノンビルの一階には、ミルズとチャーリーズバーの2軒が入っています。昼時ともなると近くのビル街からたくさんのビジネスマン、OLが昼食にやってきます。
ランチメニューに気を取られがちですが、ぜひ、このすばらしい建物にも目を向けてもらいたいと思います。

The Mills 公式Web
71 Hardware Lane Melbourne
0396001454


 Charlie's Bar 公式Web

 Melbourne Pub

 William Pittの作品。
ビクトリアホテル (1880)
ゴードンハウス  (1884) 
プリンセス劇場(1886) 
Stock Exchange Building (1888)
リアルトビルディング(1889)
Safe Deposit Building (1890)
セントキルダのタウンホール(1890)
ビクトリアブリューワリー(1896)
ブライアント&メイ Bryant & May(1909)

ダイノンビル(1889年)がウィリアムピットが絶頂期(34歳)作品であるのが判ります。

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